まんだらかばら けみ探班

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KP 【まんだらかばら】

情報

KP 【概要】

作者:りべら 様
シナリオ形態:受渡し型KP不要シナリオ
推奨人数:1人
推奨技能:<目星><図書館>
所要時間:30分〜1時間
推奨探索者:命を絶ちたいと考えたことがある探索者
 
【受渡し型KP不要シナリオとは?】

本シナリオは「受渡し型シナリオ」と名付けたオリジナルシステムのシナリオです。
遊び方はいたって簡単。
貴方がシナリオを所持しているならば、”必ずプレイ後”、誰の許可なく周りの友人知人にこのシナリオを渡すことが出来ます。
貴方がシナリオを所持していないのならば、周りのプレイした人から受け取ることが出来ます。

そうして探索者は怪異に遭遇し、その怪異を誰かに広め、自分の行動により次に渡した人の探索難易度を左右します。
受渡しの流れが止まればいつの間にか消え去った怪異のようになり、受渡しの流れが続けば、日常を侵食していく怪異に変化します。
また、受渡しは一人限定ではなく複数人に渡すことも可能です。
どう難易度を左右していくのか。

それはシナリオを体験してのお楽しみ。

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KP 「貴方は怪異に巻き込まれた被害者であり、巻き込んだ加害者であり、
この辺獄を司る黒幕となり、また救済者となるのだ。」
KPレス「まんだらかばら」
セッションを開始いたします。

KP代理は私、団子讃飾。
PCは団子智樹です。

命を絶ちたいと考えたことが……そっか。
今日は姉としてではなく、KP代理として結末を見届けましょう。
よろしくお願いいたします。

団子 智樹 ……よろしく、お願いします。

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KP ◆曼荼羅 -まんだら-
曼陀羅とも書き、サンスクリット語
円板、円輪の意。檀、輪円具足などと訳す。

◆カバラ -Cabbala-
カバラはヘブライ語の動詞キッベール
「受け入れる」「伝承する」の名詞形で
「受け入れ」「伝承」を意味する。

本シナリオでは、技能が失敗した場合でも振り直しが可能だ。
また提示された技能は全て任意とする
ダイスを振らないという選択をとっても良い

【事前情報】
1)どんな理由であれ命を断ちたいと思ったことがある探索者限定
2)探索者はメモ帳とペンを持っている
3)どんな探索者が参加しても構わない(継続探索者推奨)
4)推奨技能は<目星><図書館>
5)推定時間は30分~1時間程度
6)本シナリオはKP不要シナリオだが、KPを立てても良い
7)本シナリオは受渡し型シナリオで、
プレイし終えたら誰にでもこのシナリオを渡すことが可能だ
また、複数人に渡しても良いとする。

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KP ある日のことだ。貴方は街中を歩いていた。

団子 智樹 ここ最近は、外へ出る事も増えたかもしれない。
それなりに人に会うようにもなった。
人ごみや大勢の場へ出ることは、まだ少し、苦手だけど。

KP そんな中、突然目の前から走ってきた人にぶつかるだろう。

団子 智樹 「わ……!」

KP あまりに突然で、貴方はその場に尻餅をついてしまう。

団子 智樹 「いった……。
 ぁ、だ、大丈夫、です、か……?」
背は高いけれど、細身の僕は大抵の人には敵わない。
恐る恐る、相手を窺う。
どんな相手だろう。
難癖を付けられたらどうしよう。
この場からどうやって逃げ出すかを、ぐるぐると頭の中でシミュレートしながら、観察する。
呂律が回らずとも、しどろもどろになろうとも、声を発するのはあくまで時間稼ぎだ。

KP ぶつかってきた相手は汗だくで、顔面も蒼白。
そして貴方を ジ と見つめた。

団子 智樹 「えっえっ、えっ……な、何……」

KP それと同時に、貴方はその場で意識を失った。

団子 智樹 「あ………………」

KP …………
……

貴方が気がつけば薄暗い部屋だ。

団子 智樹 「ん……」

緩慢な動作で瞼を持ち上げる。

KP 蝋燭が点々としており、自分は布団の上に横になっていた。
荷物も横にある。

団子 智樹 「え……ふ、布団……? ここは、一体……?」

辺りを見渡す。
荷物がある事で、辛うじて平静を保てるだろうか。
僕の生命線のひとつも言える、スマートフォンについ手を伸ばそうとする。

KP ふと気づけば、自分は死装束を着ているではないか。
枕元には屏風が立てて飾られている。

団子 智樹 「し、死装束……」

左前の白い経帷子……だろうか。
服飾の仕事をしているからこそ、より一層理解が早い。
このような時にひどく冷静に頭が回るのは
現実を直視したくないという回避行動だ。

KP そう。
見知らぬ空間で、着た覚えのない服。
そんな事実に貴方は動揺するかもしれない。

■<SANCロール 0/1>

団子 智樹 CCB<=82 【SANチェック】 (1D100<=82) > 21 > 成功

KP ■部屋全体に対して:<目星ロール>を振ることができます。

団子 智樹 CCB<=87 【目星】 (1D100<=87) > 68 > 成功

KP では、貴方は冷静に辺りを見回せば、
至って普通の小刀が
足元に刃を向けて置かれていること

そして
死装束を着ており、衽が右ではなく左を前にして重ねられていること。

更に、枕元に飾られている屏風の柄が
逆さになっていることに気づくだろう。

雑談

団子 智樹 あっ……フライングしちゃった

浦石 ミルラ すごいすごーい! 目星する前から気付いだんだ!
気にしなくてもだいじょーぶだよっ!

団子 智樹 う、浦石くん……。

浦石 ミルラ しっとりした空気感には合わないかもだけどー
ミルラ、よもちゃんのこと応援しに来たよっ!

団子 智樹 う、うん、ありがとう。
浦石くんの、明るさに……その、す、救われるよ……。

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KP 貴方はふと、この部屋にメモが置いてあることと
襖があることに気づく。

団子 智樹 メモ……見てみる。

情報

KP 「image_01」


 2020年12月01日

 ここは一体どこなんでしょうか
 ひとまず状況確認を。今の僕は、死装束を着ており見知らぬ場所に来ています。

 このメモを読んでくれる人がいるかは分かりませんが、
 僕がこのメモを残しているのは理由があります。
 枕元にこんなメモの書き置きがあったからです。

 「この空間に留まり続けてはいけない。この辺獄では全てが最後、塵になる。
  それは人間も、この紙も、全て例外はない。
  この紙を見た者がいるならば、どうか、
  “今すぐ”この紙と同じようにあったことを書き記し、あったところと同じ場所においてほしい。
  この空間に呼び寄せられた者のための、道標となるよう。頼む。」

 このメモの通り、読むとメモが塵になって消えてしまいました。
 このままだと僕もここで塵になってしまうのでしょうか
 僕は不可解な事件に出会ったことは初めてではないですが、正直とても恐ろしい気持ちです。 
 年末というのに、ついてないですね……
 このメモを読む方がいないように願っています。
 とにかく、ここから出られるように頑張ってみます。

 しずか

2021年3月25日

指示通りにすべて書き写すことにする。

このメモが残っていたとしたら、それはこれが有効であったことの証明だ。
もしくは、このメモを捨てる前に私が死んだか、のどちらか。
いずれにせよこの空間が安全だとは思えない。早く、確実にこの空間から抜け出すべきだ。


雑談

団子 讃飾 ははあ、暁、さん……

団子 智樹 ……?

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団子 智樹 「しずかさん、暁さん……
よ、4ヶ月弱前と、2日前にも、ここに人が……? 塵……」
同じ状況だ、と思考すると同時に、額からぬるい汗が伝う。

僕は、メモ帳とペンを持っている。
アナログで記録を残したい時
アナログしか伝達手段がない相手に記録を引き継ぐ時の為に、持ち歩いているのだ。
メモが塵になる前にスマートフォンで撮影し、言葉をなぞる。

2021年3月27日

 撮影機器があるならば、まずこのメモをすぐに撮影してください。
メモが消えてしまう前に。
 奇妙な空間ですがどうぞ落ち着いて。
 僕は、誰かとぶつかった直後、見知らぬこの場所で目を覚ましました。
恐らく今これを読んでいる「あなた」と同じく死装束を着ています。

 枕元には二日前にここへやってきたらしい暁さんという人が
残したメモの書き置きがあったので、一部を抜粋しようと思います。
 僕もこの場の事は何も分かっていないけれど、何かの役に立てば幸いです。


 「この空間に留まり続けてはいけない。この辺獄では全てが最後、塵になる。
  それは人間も、この紙も、全て例外はない。
  この紙を見た者がいるならば、どうか、
  “今すぐ”この紙と同じようにあったことを書き記し、あったところと同じ場所においてほしい。
  この空間に呼び寄せられた者のための、道標となるよう。頼む。」

以上です。

 団子 智樹

KP 貴方は書き終えたメモをちぎって、枕元に添えた。
それなりの文量を書ききって、ふう、と一息つくだろうか。

団子 智樹 「……あまり時間が無い、かもしれない」

襖を開ける。

KP 貴方が襖を調べてみれば、すんなりと開くだろう。
開けてみれば、薄暗い廊下が見える。
襖は4枚、どうやら部屋は4つあるようで、
「理の間」「知識の間」「絆の間」「真実の間」と記されている。

それを認識したと同時に、元いた部屋の襖は勝手に締まるだろう。

団子 智樹 びく、と勝手に閉まった襖に体を震わせた。

「嫌な感じ……」

スマートフォンもいずれ塵になるんだろうか。
多分電波は繋がっていないと思うから、せめてメモに状況を逐一残す事にする。

KP ■元いた部屋対して:<目星ロール>を振ることができます。

団子 智樹 CCB<=87 【目星】 (1D100<=87) > 30 > 成功

雑談

浦石 ミルラ きゃー! いい出目!

団子 智樹 で、出だしは好調……かな。
このまま、落ち着いてくれてたら、いいんだけど……。

メイン

KP 「死の間」と書かれている。
襖を引こうとしても開かず、
もう引き返せないようだ。

団子 智樹 「……はあ……」

ため息をついて、肩を落とす。
見るんじゃなかった。
そう後悔はするが、未知の恐怖よりは良いのかもしれないとすぐに思い直して、たぷたぷとキーボードをタップした。

情報

KP 【探索可能箇所】

■「理の間」
■「知恵の間」
■「絆の間」
■「真実の間」

メイン

団子 智樹 「何かこの空間での決まり事があるとしたら、『理の間』かな……」

理の間の襖を開ける。

KP <理の間>

 貴方が扉を開けると
一見整理された普通の部屋で、机や本棚があるだろう。
ここに何かめぼしいものはあるだろうか?

■めぼしいものを探す場合:<目星ロール>

団子 智樹 CCB<=87 【目星】 (1D100<=87) > 43 > 成功

雑談

団子 智樹 よ、よし……。

KP えらい!

メイン

KP では、貴方は<逆さごとについて>とかかれた
本を見つけるだろう。

団子 智樹 自然と手に取って、目を通す。
少しでも情報を頭に入れて、思考をなるべくフラットに保ちたい。

情報

KP <逆さごとについて>

逆さごととは、通常の生活には存在しない”死”というものを意識し
死者の世界と日常を区別するために行われることを意味する。

古くより死の世界は現実の世界とは真逆の世界があると
信じられていたこともあり、
逆さごとは言わば風習として葬儀の場で行われるようになった。
 「逆さ屏風」
屏風の絵柄が天地逆になるようにして
故人の枕元に飾ることを逆さ屏風と言う。

「左前」
故人に衣装を着せる際に衽を右ではなく左を前にして重ねる着せ方。
故人側に右の衽が、そして左側の衽が上にくるように重ねる。

「魔除けの小刀」
亡くなられた方を魔物から守る魔除けとして
魔除けの刀は故人の足元に刃を向けて置く。

メイン

団子 智樹 「ああ……『死の間』にあったものの解説か……」

KP 全て読み終えると、
一番最後のページにメモが挟まっているだろう。

情報

KP 「image_02」


 2021年3月25日

逆さごと
さっきの死の間もそうだったな。屏風が逆だった。
死に装束の前が逆なのも…それか。これを読んでいる人物もそうだろう。

ここにもメモがあった。
同じように書き写している。

死んだような覚えは私にもない。私の前にメモを書いた人物にも。
そしてこれを読んでいるあなたもそうなのではないか。

こんな場所でひっそりと死ぬ…いや、殺されるのはごめんだ。

メイン

団子 智樹 「これも、暁さんが書き残したメモ……」
スマートフォンで撮影した後、メモ帳に記す。
同じことを僕なりの言葉で、次の相手へ繋げていけばいい。

2021年3月27日

 こちらは、僕が目覚めた最初の部屋、「死の間」に置かれていた物たちの解説が書かれた本でしたね。
このメモを読んでいる「あなた」の心が、少しでも落ち着いていることを願っています。

 僕がこの本を読んだ時には、暁さんという方のメモがありました。
もしかしたら、それはもう消えているかもしれません。

 僕も、暁さんも、それより前に此処に来た人も。
死んだ覚えは無いのに死装束を着て此処に居る。
きっとあなたもそうなのでしょう。

 心細い気持ちはよく分かります。
早く帰る手立てを見つけなければ。
ひっそりと死ぬ、あるいは殺されるかもしれないのは、僕だって御免被りたいものです。

 団子 智樹

KP 貴方は丁寧に、しかし迅速にペンを走らせる。

団子 智樹 このような状況下でも、僕の好奇心は止められない。

KP 「理の間」の情報は以上です。

情報

KP 【探索可能箇所】

■「理の間」(済)
■「知恵の間」
■「絆の間」
■「真実の間」

メイン

団子 智樹 どうしよう……
「真実の間」はなんとなく怖い。
「知恵の間」に有益な情報は果たしてあるのだろうか。
僕は……「絆の間」が気になるかもしれない。

KP <絆の間の襖前>

絆の間の襖にふれると ゾクリ と背筋が凍るだろう。
なんだか嫌な予感がする。
■<SANC 0/1>

団子 智樹 CCB<=82 【SANチェック】 (1D100<=82) > 93 > 失敗

雑談

浦石 ミルラ わああ!?!? よもちゃん!!?!?

system [ 団子 智樹 ] SAN : 82 → 81

団子 智樹 っび、びびびっくりした……浦石くんの声に

浦石 ミルラ ごめんごめぇん……
出目が高くてミルラもびっくりしちゃった……

メイン

団子 智樹 「ひ……!」

本能に警告されている気がする。
一度引き返そう。

KP 貴方は生白い肌を青ざめさせながら、「絆の間」の襖の前から後ずさる。
薄暗い廊下の中央に戻ってきた。

団子 智樹 怖い……でも行かなくちゃ。
「知恵の間」へ行こう……

KP <知恵の間>

貴方が扉を開けると、壁中に本棚が敷き詰められていた。
この中からめぼしいものはあるだろうか…?

■めぼしい本を探す場合:<図書館ロール>

団子 智樹 メモが残されているかもしれない。
探そう。
CCB<=80 【図書館】 (1D100<=80) > 65 > 成功

雑談

団子 智樹 よ、よかった……

団子 讃飾 出目の乱数調整やざ

メイン

KP 貴方は<塵を踏むものについて>と書かれた書物を見つけることが出来る。

団子 智樹 「また、塵……」

塵という言葉に敏感になっているのかもしれない。
手に取って開き、目を通す。

情報

KP <塵を踏むものについて>

時空を外れた辺獄のような領域に住むとされる人間型の神。
小さい子供ほどの大きさしかなく、
悠久の時の中で朽ち果てたミイラのような萎びた姿をしている。
その名を、「クァチル・ウタウス」という。
潜在意識に死への欲求を持つ人間は彼を引き寄せ、
また逆に、彼に魅かれることもある。
クァチル・ウタウスに触れたものは例外なく
即座にとてつもない時間が経過したかのごとく塵と化す。

クァチル・ウタウスについて書かれた
「カルナマゴスの遺言」という禁じられた書物があり、
そこには、禁じられた言葉が書かれている。
だが、その禁じられた言葉、禁じられた書物には、大きな代償がつく。
書物を読まず、口にしないことをお勧めする。

■<SANC 1/1D3>

メイン

団子 智樹 CCB<=81 【SANチェック】 (1D100<=81) > 64 > 成功

system [ 団子 智樹 ] SAN : 81 → 80

情報

団子 智樹  

メイン

団子 智樹 「クァチル・ウタウス……」

聞きなじみのない言葉を復唱してみるが、凡そ理解の及ばないものだと気付いて、にわかに気分が悪くなる。

KP そして最後のページに、メモが1枚挟まっていることに気づくだろう。

団子 智樹 「……やっぱりメモだ」

急いで手に取り、まずは撮影する。

情報

KP 「image_03」


 2021年3月25日

 以下の文章は、私の前の人物が訪れた時にも書かれていたものらしい。
おそらくずっと誰かがメモに書き残し続けてきたものだろう。

「ここが塵を踏むものの住む時間と空間の隙間の辺獄というのなら、
 やはりここは危険な場所だ。
 この空間から脱出出来ないか方法を考えなくてはならない」

脱出できる方法の検討はまだついていない。
私の前の、またその前のメモの人物が、<絆の間>に行くことを拒んでいたらしい。
 いわゆる“女の勘”というものに従ったのだそうだ。
今から行ってみるつもりだが、<真実の部屋>に私のメモがなかった場合は、そういうことだ。

 暁

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団子 智樹 「また『暁さん』のメモ……」

署名が無いか真っ先に目が行った。
二度目とはいえ、見慣れたように感じる名前に微かな安堵を覚える。

情報

団子 智樹 2021年3月27日

 こちらは、「クァチル・ウタウス」について書かれた本でした。
僕は暁さんのメモを探し求めるように、【知恵の間】を訪れたのだと思います。
 僕がその名を見て安堵したように、このメモを読んでいる「あなた」の心も、平穏を保っていられますように。

 暁さんよりも前から引き継がれたという文章を、僕も以下に書き残したいと思います。

「ここが塵を踏むものの住む時間と空間の隙間の辺獄というのなら、
 やはりここは危険な場所だ。
 この空間から脱出出来ないか方法を考えなくてはならない」

 僕に残されていたメモによると、暁さんは【絆の間】へ行かれたとのこと。
それ以前に訪れた女性は、自身の勘に従ってそこへは行かなかったそうです。

 確かに【絆の間】の襖に触れた時、僕も嫌な予感がしました。
しかし、此処から出る手立てがもしも【絆の間】にあるならば
現実に向き合わなければならない時もあると思います。
あるいは、危険を危険だと判断して逃げる為にも。

 暁さんがその後どうなったのか、僕にも現状知る由がありません。
無事であることを願っています。
僕も同じ道を辿り、【真実の間】にメモを残せなかった時は、仕方がありません。
 あなただけでも、どうか生きてくださいね。

 あなたの幸運を祈っています。

 団子 智樹

メイン

KP 貴方は思考を巡らせて、ペンを執る。
暁に差すほの暗い光へ、貴方が縋ったように
誰かが貴方の言葉に縋る事があった時のために、と思えば
自然と伝えたい言葉が溢れてきた。

団子 智樹 「……う、上手くまとまらなかった。
 書きすぎ、かな……」
「分かりづらかったら、どうしよう。
 ……それ以上に、此処にもう、これ以上人が来ない事が一番なんだけど……」
「それは、僕にはどうしようもできないね……」

KP 薄暗い廊下で、貴方はスマートフォンにも丁寧に記録を残した。
デバイスの画面から発せられる無機質な光が、貴方の顔を照らす。

団子 智樹 「すう、はあ……。
 ……決心がついた。僕も行ってみよう……」
大きく深呼吸して、「絆の間」の襖を開く。

KP <絆の間>

貴方がこの部屋に入ると、中はとても薄暗く、ひんやりしている。

そんな貴方の視界に入るのは、恐ろしい姿をした生き物。
ミイラのような萎びた姿に、手足はひきつれ、硬直し、動かない。
髪も目も鼻もなく、網目状の皺に覆われており、
例えるならば そう……
一度も呼吸したことがない中絶胎児のようだった。

■<SANC 1D6/1D20>

団子 智樹 CCB<=80 【SANチェック】 (1D100<=80) > 69 > 成功
1d6 (1D6) > 1

system [ 団子 智樹 ] SAN : 80 → 79

雑談

団子 智樹 えっ……

団子 讃飾 強い……!

浦石 ミルラ わあ……☆

メイン

団子 智樹 「これが、クァチル・ウタウス……?」

書物の情報と照らし合わせていたからだろうか、やけに心が凪いでいる。
端から理解を諦めていたものに対して、これ以上心を寄せる事は無いだろう。

KP その生き物は、一言も声を出さず、動かず。
ずっとその場に佇んでいるようだった。

団子 智樹 「多分、これに触れると、塵と化すんだよ、ね……?」

暫くぼう、と眺めても何も無さそうだと分かれば、「絆の間」を後にする。
「僕が、僕たちが引き寄せた……
 あるいは、魅かれたから、『絆』なのかな……」
「『潜在意識に死への欲求を持つ人間』……」
「…………まだ、そうなんだ」

KP 貴方はそっと目を伏せた。
長い睫毛が、薄暗い廊下であってもわずかな光源を頼りにして、より一層濃い影を落とす。

団子 智樹 「ふー…………」

どのくらいの時間、そうしていただろう。
不意に、呼吸を思い出したかのごとく大きく息を吐いて、やおら目を開く。

目の前の景色は変わらない。
僕が誰かにメモを残したように
僕もまた、現実へ向き合わなければならない、と改めて思い知らされた。
ゆっくりと、「真実の間」へ歩を進める。

KP <真実の間>

襖を開けてみれば、中は一番最初の、
自分が目覚めた部屋と全く同じ作りになっている。
 
そして、布団の上では……
自分が、寝ていた。
まるで死んだように、綺麗な寝顔だ。
そして手には「カルナマゴスの遺言」と書かれた本を持っていた。

その横にはメモが置いてある。

団子 智樹 「し、死んでる……わけじゃないんだ」

寝ている、と判別がつくということは呼吸が出来ているという事なのだろうか。
それなら僕は、一体何なんだ?
どうして目の前の「僕」は、あんな本を持っている?

……いや、それよりもメモを読むべきだろう。
かぶりを振って、メモに手を伸ばした。

情報

KP 「image_04」


 2021年3月25日

以前のメモを丸ごと書き写す。これはおそらく私の一つ前の人物のメモだ。


 「逆さごととは、通常の生活には存在しない”死”というものを意識したもの_」
 と、ありました。
 だからこの空間では”逆さ”になっているものが存在していたのでしょうか
 その”逆さ”を元に戻したらどうなるのでしょうか……

 真実の間が真実を表す部屋ならば、
 そこで逆さを元に戻したら現実にも反映されないでしょうか

 一人で考えるのは、心細いですが、
 このメモが少しでも誰かの力になるのならば良いな、と思いながらこれを書いています。

 この真実の間が真実の存在なら、今の僕は、死の間から出てきた……
 頭が痛くなってきます

魔除けの小刀の使い道が気になりますが、魔を払うもののようですし、
 うまいこと使えれば解決の糸口になると思います。
 
 ここから出るために色々試してみることにします。
 今はとても怖いですが、頑張ります
 このメモを読んでいるあなたの無事を、心から願っております。
 一緒に頑張りましょうね
 
 しずか


さて、これを見ているということは、<絆の間>に立ち入り見事生還を果たしたか、
あるいは賢明にも<絆の間>に入らずここにたどり着いたかのどちらかだろう。

私も今から、ここから出るためにあることを試してみようと思う。
それでは。

 暁

メイン

団子 智樹 「暁さん……しずかさん……」

口にしたところで、所詮僕には関係のない人物だ。
それでも、奇妙な親近感を覚えるのは
きっと同じ景色を見てきた人たちだ、という確信があったからだろう。
即座に写真を撮って、今まで以上にメモを注意深く読み込む。
そして僕は、ペンを握った。
自分も理解を深めるように、記憶に刻むように、かの人達の言葉をなぞる。

情報

団子 智樹 2021年3月27日

 僕がこの部屋に辿り着いた時
暁さんのメモが残っていた事が、どれほど僕を心強くしてくれたことか。
僕のメモも、あなたにとってそうであればと願います。

 もしも僕のように好奇心を強く持っていて
まだ見ていない部屋があるならば、一度このメモを閉じて
あなたの目で全て見て回るのも手かもしれません。
【絆の間】はあまりおすすめしないけれど
それもまた、あなたの選択であれば尊重されるべきだと思います。

 僕がこうして、自分の人生を選び取って
生きようとしているように。


 それでは、暁さんのメモに敬意を表して、以下に全文を記します。

-----------------------------------
以前のメモを丸ごと書き写す。これはおそらく私の一つ前の人物のメモだ。


 「逆さごととは、通常の生活には存在しない”死”というものを意識したもの」
 と、ありました。
 だからこの空間では”逆さ”になっているものが存在していたのでしょうか
 その”逆さ”を元に戻したらどうなるのでしょうか……

 真実の間が真実を表す部屋ならば、
 そこで逆さを元に戻したら現実にも反映されないでしょうか

 一人で考えるのは、心細いですが、
 このメモが少しでも誰かの力になるのならば良いな、と思いながらこれを書いています。

 この真実の間が真実の存在なら、今の僕は、死の間から出てきた……
 頭が痛くなってきます

 魔除けの小刀の使い道が気になりますが、魔を払うもののようですし、
 うまいこと使えれば解決の糸口になると思います。
 
 ここから出るために色々試してみることにします。
 今はとても怖いですが、頑張ります
 このメモを読んでいるあなたの無事を、心から願っております。
 一緒に頑張りましょうね
 
 しずか


 さて、これを見ているということは、<絆の間>に立ち入り見事生還を果たしたか、
あるいは賢明にも<絆の間>に入らずここにたどり着いたかのどちらかだろう。

 私も今から、ここから出るためにあることを試してみようと思う。
それでは。

 暁
-----------------------------------


 最後にひとつ、これはあくまで僕の好奇心ですが
もしもお互い生きて帰ることができたならば
僕の体験が現実に起こり得ることなのか、教えていただきたい。

 そろそろ僕も行かなくては。
僕がここから首尾よく出られるかは、僕次第だと思いますが
名前も顔も知らないあなたのこれからの人生にも
どうか夜明けが訪れますように。

ではまた、どこかで。

団子 智樹

メイン

団子 智樹 最後に僕自身の言葉を記して、そっと息を吐く。
「カルナマゴスの遺言」が、目の端にちらりと映った。
書物に従って読みはしないにしても、持って行く事は可能なのだろうか……?
この空間では無理かもしれないと思いつつ、手に取ってみる。

KP 貴方が「カルナマゴスの遺言」を読もうと、あるいは所持しようと手に取ると、
ひんやりと書物が指先を冷やす。
本能的に貴方は、その書物から危険を感じるだろう。

■<SANC 0/1>

団子 智樹 CCB<=79 【SANチェック】 (1D100<=79) > 79 > 成功

雑談

団子 智樹 ひ……!

浦石 ミルラ いちたりたー!

団子 智樹 そ、その事実にSANが減りそうだね……は、はは……

メイン

団子 智樹 「……『君』が持っていたのにね」

KP さて、<理の間>を探索し終えている場合:<アイデアロール>を振ることが出来ます。

団子 智樹 CCB<=75 【アイデア】 (1D100<=75) > 68 > 成功

KP 貴方は自分がここから出る方法を思考する。

「逆さ屏風」「左前」を逆にさせ、
そして、この部屋の自分が”真実の自分”だとしたら、
死の間にいた自分……
すなわち現在の自分は
自分の死の概念そのものなのでは? と感じる。
この魔除けの小刀を、
自分自身に突きたてれば良いのではないか? と思うだろう。

団子 智樹 ……うん、しずかさんの記録と同じだね。
「死の間」にはどのみち戻れない。
「真実の間」を覆してやればいい。

屏風は正しい向きに、左前になっている経帷子の衽を右にする。
念の為、僕自身の経帷子も整えておく。
備えておいて、備えすぎるということはきっとないはずだ。
「これで、どうかな……。
 あとは……」
じっと、小刀の先を自身の心臓に向けたまま、暫し見つめる。
何故か僕は、それがとても恐ろしい事のように思った。
以前にもこのような事があった、ような。

しかも、それは自傷ではない。
誰かが僕に、切っ先を向けたのだ。
その人は涙を流しながら、僕へ──

KP しかし、それは「記憶」ではない。
嫌な予感を覚えつつも手繰り寄せようとしても、ほの暗い白昼夢はぼやけた輪郭をさらに空気へ滲ませた。

団子 智樹 「……まさか、ね」

肩を竦める。
いつか見た悪夢の類を、不意に思い出しただけだろう。
今は、目の前の事に集中しなければ。
そう思い直して、ぐ、と小刀を握る手に力を込める。

何も恐れる事はない。
──僕は、僕自身に刃を突き立てた。

心臓へ
その鼓動という針山へ針を戻すかのごとく、ごく自然に。
すう、と体が貫かれる。

「……これで、どう?
 よかったのかな、さんちゃん。ごめんね」
言葉が自然と、口を突いて出た。

KP 貴方は自分が元の世界に戻るべく、
必要だと思った行動はとっただろうか?
次に進めば、もう後戻りすることは不可能だ。

よく考えて、思い残すことのないよう考えたのちに、進んでほしい。

団子 智樹 うん。もうそろそろ、前へ進むよ。

KP もう後戻りは出来ない。

そして貴方には、
【このシナリオで振った技能の回数はいくつか】
教えてほしい。
SANCロールや能力値ロールは回数から除外されることはない。
全ての技能に当てはまる。

団子 智樹 SANc   5回
目星   3回
図書館  1回
アイデア 1回
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合計   10回

KP それでは
元の世界へ帰るために、
【貴方が起こした行動】は。

団子 智樹 「逆さ屏風」「左前」を元の位置に戻し
「魔除けの刀」で僕を刺した。

KP 不思議と痛みはない。
それどころか、傷口からじんわりと暖かさが広がり
体の中から光が漏れる。

その光は薄暗い部屋を光で覆い尽くし、
あまりの眩しさに貴方は目を閉じる。

団子 智樹 「ん…………」

光が強くなればなるほど
屏風や、右前の経帷子を着て眠る「僕」の影が濃くなる。
目を閉じた僕には、知る由はないけれど
きっとそうなのだろう、と思いを馳せた。

KP
……
…………
次に目を開けると、今までの日常へと帰ってきているだろう。
貴方は尻餅をついたままだ。

団子 智樹 「え……あ、あれ、ここ……」
「いたた……」

KP 自分へぶつかってきた人間の姿はない。
今まであった恐ろしい体験のこともあり汗だくで、血の気が引いている。
あれは夢だったのだろうか? それとも………
 
「まんだらかばら」 【END:B】
おめでとう御座います。
貴方は生還しました。

団子 智樹 う、うう……~~!!
か、帰ってきた……

団子 讃飾 お疲れ様。
おかえり、よもちゃん。

団子 智樹 さんちゃ…………!!!!

雑談

浦石 ミルラ よかったーー!! おかえりなさい!!

団子 智樹 へ、へへ……た、ただいま……!!

情報

KP ■生還報酬:SAN1D6回復

メイン

団子 智樹 1d6 SAN回復 (1D6) > 5

system [ 団子 智樹 ] SAN : 79 → 84

雑談

浦石 ミルラ やったやったー! ばっちり黒字回復していくっ!

団子 智樹 ほ、ほんとに……?
こ、個人的には、1d20くらいSANが削れそう……

浦石 ミルラ それでも削れないのがよもちゃんだよねっ☆

情報

KP 【背景】

この事件の始まりは、一人の魔術師だった。
その魔術師は人生に絶望し、とても後ろ向きな人間だ。
そんな彼は冒涜的知識を身につけていくうちにどんどん精神を病んでいく。
後ろ向きな彼は世界を滅ぼすつもりもない、人々を支配するつもりもない。
最終的に、彼が望んみ行き着いた場所は「死」だった。

そして、死や消滅への欲求を持つ者の彼の元に、
招かれざるものであり、塵を踏むもの「クァチル・ウタウス」は降り立つ。
彼はクァチル・ウタウス に導かれ、
クァチルが住む時間と空間の隙間の辺獄へとたどり着く。

死を望む彼はその空間で、「カルナマゴスの遺言」を探す。
「カルナマゴスの遺言」に書いてあるという、
そしてクァチル・ウタウスに触れた一節。
それを口に出して読むと、異常に加速した時間流に巻き込まれ、
まるで無限の時間を過ごしたかのように、
朽ち果て塵と化し、風に吹かれて消えてしまうという。

当初の目的だった死。
だが、経験したことない冒涜的な現象に、彼は死に恐怖を感じ始める。

“死にたくない”
 
そう思った彼は、どうすればこの空間から抜け出せるか、
メモを残しながら考える。
だが、彼はこの辺獄に長く居すぎたのだ。気づいた時にはすでに遅かった。
彼は、朽ち果て塵と化し、風に吹かれて消えてしまった。
残ったのは脱出へのヒントがあるメモだけ。
そのメモでさえ、時間が経てば塵となってしまうだろう。

そのことがきっかけで、時折この辺獄には、
一瞬でも死を考えた人間が引き寄せられる。
今までにこの辺獄に留まりすぎたせいで塵となり朽ち果てた者や、
見事脱出した者もいるだろう。
皆はメモを残した。
この空間では長いこと止まり続けると、塵になる。
人間でもメモでも例外はない。

この空間では死に近い場所、ということで、
全てが”逆さ事”になっている。
さあ
この辺獄に導かれた君のたどり着く先は……?
 
【解説】

このシナリオは受渡し型KP不要シナリオです。
(※逆に、KPがいても可能です。)

このシナリオをプレイした経験者の探索者は、
そのままこのシナリオのNPCとなります。
探索者が冒涜的事件を経験しメモを頼りに探索し、自分もメモを残す。
そしてまた次にこの冒涜的事件を経験した探索者が
メモを頼りに探索し、メモを残す。
そんな流れが出来るシナリオです。

NPCとは言うものの、タイマン系のシナリオではなく、
本人が出てくるのは冒頭やメモの文字だけで、
シナリオに直接関わってくるものではありません。

受渡し型というのは、プレイし終えた場合、
誰かに受け渡すことが出来るシナリオのことです。
(※本シナリオのオリジナル形式です)

今のところはサイト等での配布予定は今の所ありません。
また受渡し型といっても、強制的に受渡さなければならないことはないです。
受渡しの流れが止まればいつの間にか消え去った都市伝説のようなもの。

さあ,この怪異はいったいどこまで日常を侵食するのでしょうか。

メイン

KP ファンブルもクリティカルもなく、落ち着いたダイスロールやったね。
本当にお疲れ様!

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KP ■成長(してもいいのでしょうか?)

目星 3
図書館 1

成長

団子 智樹 CCB<=87 【目星】 (1D100<=87) > 77 > 成功
CCB<=87 【目星】 (1D100<=87) > 66 > 成功
CCB<=87 【目星】 (1D100<=87) > 2 > 決定的成功/スペシャル
……。
CCB<=80 【図書館】 (1D100<=80) > 78 > 成功
ど、どっちにしても成長なし……。
出目がとにかく、優秀だった……。

雑談

浦石 ミルラ おつかれおつかれー!

団子 智樹 も、盛り上げ役、ありがとう……浦石くん。

メイン

団子 智樹 さんちゃんもKP代理、お疲れ様でした。
本当にありがとう。

このシナリオを受け渡してくれた藺草さん
メモを残してくださった夜間瀬暁さん
お二人にも感謝の気持ちを込めて。

団子智樹の「まんだらかばら」
これにて閉幕。