KP
「行方不明になった友人を探してほしい」
「沖縄のある海岸に、これが流れ着いた」
「一艘の小舟に乗ってね」
そう言って、彼は一册の手帳を差し出した。
お前、まだそこにいるか。
❏概要
参加人数―――1人
想定時間―――6時間
推獎技能―――《歴史》《オカルト》《人類學》
KP
【東について】団子智樹さん編
・よく雑誌で取材させてもらってる。たまには食事がてら世間話もする関係かな?
・その他の趣味とか、プライベートのこととか(聞ける範囲で)聞いている中で、オカルト・人類学に詳しいことを知る。
・折良く団子くんと連絡が取れるようなタイミングで、陽介の失踪が起こる。
KP
それでは、刻限となりました。
クトゥルフ神話TRPGシナリオ
『オウヤサマ』
シナリオ:ごくつぶし 様
プレイヤー: けみかえる 様
探索者: 団子 智樹 様
始めてまいります。
よろしくお願いいたします。
団子 智樹 は、はい。よろしくお願いします……。
KP
あれは、いつのことだっただろう。
雲一つない空から鋭い陽光が射し、着ていた服が背中に張り付くような、暑い暑い夏の日だったことだけは覚えている。
そうだ。
友人に誘われて、目的地の島まで船で向かったんだ。
あの島は、何という島だったか。
七月末。
重たく湿った熱気を残して太陽が西へと傾き、街の明かりが灯り始めたころ。
友人の東に呼び出され、あなたはとある喫茶店を訪れていた。
「お前に頼みたいことがある」
彼からは、それだけ聞いていた。
店に入ると同時に
東 幸平 「おう、団子くん」
KP
と、奥の方の席から声がかかる。
そちらを見ると、着古したスーツや顎や頬の無精ひげと、相変わらずくたびれた様子の東が座っていた。
団子 智樹
「あっ。こ、こんにちは、東さん……」
うろ……と視線を彷徨わせていたが
声を掛けられて安堵した様子でそちらへ近寄る。
東 幸平
「おうおう、早いところこっちに座りな」不安そうなのを見て取ったのか大きく手を振って招いてくる。
「いきなりこんなところに呼び出して悪かったな。
お茶の一杯くらい奢るからよ」
KP
東は店のメニューを手渡してきます。
コーヒーが一番上に載っており、各種ドリンク、ついで軽食の類が並んでいることでしょう。
団子 智樹
「あっ、えっと、はい……! ありがとうございます
いえそんな、すみません、ではお言葉に甘えて……」
夏なら……冷たいお茶を頼むかな……。
KP では、あなたが冷たいお茶を指差すと、東は吸っていた煙草を灰皿に押し付け、近くにいた店員を呼んであなたの飲み物を注文する。
東 幸平
「おっと、店員さん、すみません。
冷たいお茶を一つ! ええ、おねがいします」
団子 智樹
「あっあっ注文まで……どうもです……へへ……」
にへ……と肩をすくめる
東 幸平
「気にすんな。多分すぐ……おっともう来た。
どうも」
KP 程なくして、冷たいお茶が運ばれてくることだろう。
団子 智樹
「あ、ありがとうございます……。
いただきます」
店員さんに軽く会釈してから、こくん……
KP
では、夜とはいえここまで来るのに火照った身体に緑茶のスッキリした甘い味が染みこんでいくだろう。カラン、と氷が鳴る。
いつのまにか、あなたは冷たいお茶をすっかり飲み干してしまっていた。
団子 智樹
「ふー……」
体温が適温に下がり、鼓動が落ち着いていくのを感じる。
店員 きゃっ…! あの子かわいいわ…!(?)
KP では、あなたがお茶を飲みいくらか落ち着いたのを見た東は、少しの間のあと手元の鞄から一冊の手帳を取り出した。
東 幸平
「んで……ここまで来てもらって悪いが……今回は仕事じゃないんだ。
まあ、なんだ、プライベートの方の話でな」
団子 智樹 わわ……ふふ……
団子 智樹
「あっ、そう、だったんですね。
いえ、ぼ、僕はどちらでも大丈夫です。たしか頼み事……でしたよね」
東さんの手の動きをつぶさに見ている。
袖口、ちょっとほつれてるな……
東 幸平 「ああ、そうだ。……実はな」
KP 目の前の彼は、いつになく真剣な表情で手元の手帳を見つめていた。
東 幸平
「沖縄のある海岸にこれが流れ着いた」
「それも、一艘の古い小舟に乗って」
「……俺の親友が使っていた手帳なんだ」
「そいつ、1週間くらい前から行方が分からなくなっているんだ」
「頼みというのは、それなんだ。
……俺の親友を探す手伝いをしてくれないか」
KP 手帳を見つめながら訥々と語る彼は、とても冗談を言っているようには見えなかった。
団子 智樹
「東さんの、親友さんの……」
つられて手帳をじっと見つめた後、東さんに視線を戻す。
東 幸平 「……ああ、名前は伊崎、陽介っていうんだ。大学の教授をやっててな」
団子 智樹
「伊崎さん……」
オウム返ししかできない……
「えっと……その手帳には、何か手掛かりになるようなものは……」
東 幸平
「ん、ああ。そうだな。
見てみてくれ」
KP あなたが言及すると、東は手帳を貴方に渡してくれるでしょう。
東 幸平
「陽介の手帳だ。
陽介のやつがいなくなってからすぐ、奥さんの実家の方の海岸でこれが見つかってな。警察も、地元の人も色々探してくれたんだが……」
「……これ以外には手がかりなしだ」
団子 智樹
「そう、なんですね……。
……いなくなる前、最後に見かけたのはどこだったんですか? 沖縄に行く予定とか……」
手帳を開きながら問いかける。
KP では、まず手帳の情報から開示いたしますね。
KP
[伊崎 陽介の手帳]
焦げ茶色をした光沢のあるヌメ革の表紙を見ると、長年使いこんでいた物だろう。
全体がひどく波打っていることから、一度水浸しになったのではないかと推察できる。
どのページにも仕事のスケジュールや内容が事細かに記入されており、持ち主の丁寧な性格が窺うかがえる手帳である。
ただ、7 月に入ってからの予定は一つも記入されていない。
8 月のページを開くと、8 月8 日に「妻が還ってくる」とだけ、ひどく滲にじんだ文字で書き込まれていた。
東 幸平 「……ああ、亡くなった奥さんの方の実家が、沖縄なんだよ」
団子 智樹
「……お連れ合いさん、亡くなってるんですね……」
だから還ってくる、という表現なのかな、と思っている
東 幸平
「……ああ。一年前にな。
奥さんのことは本当に大事にしてたよ。
亡くなったんだと教えてくれたあいつは、正直見てられなかった……」
「最後に会ったのは半年くらい前か。
仕事に打ち込んでいるとは聞いたが、体調も良さそうには見えなかったし、ずっと気にかけていたんだ」
「経済学の教授なんだが、大学でもゼミ生とはあまり話さず、研究室に籠りきりの日も多かったそうだ」
「……それ、不思議だろ」
KP 東は手帳の文字をなぞる智樹さんに話しかけてくる。
東 幸平
「その日は……陽介の奥さんの命日なんだが、何の事なのかさっぱり分からないんだ。
それだけ何ともオカルトじみてて、何というか、あいつらしくないんだ」
「何の確証も無いけど、いやな予感がしたんだよ」
団子 智樹
「そ、そう、ですね……。伊崎さんのことはよく知りませんが
お連れ合いさんの命日に『還ってくる』なんて。……少し不吉だ……」
東 幸平 「……すくなくとも、以前のあいつはそういう感じのことを言い出すやつじゃなかった」
団子 智樹
「何か、オカルト的なものに感化されてしまったんですか、ね……?
最後の目撃情報とか、そういうのも……この様子だと当てにはならなさそう」
東 幸平
「……ああ。もしかしたら顔出してたんじゃないかと思って、嫁さんの実家の方に連絡を取ったんだ。
……けど、あっちの島には来てないんだと」
団子 智樹
「ええ……。じゃあ手帳だけが……。
尚更不気味ですね。濡れてるのもそうだし……」
「……そ、その、お連れ合いさんは……どうして亡くなられたとかは……」
躊躇いがちに視線をまごつかせている
東 幸平
「ああ。手帳があった小舟で一人海に出て、何かの弾みで海に落ちて……なんて、とても信じられん。
けど、警察はもう捜査を打ち切ってるし、手掛かりらしいものはこれだけだ」
「嫁さんの方は、病気だったって聞いてる」
団子 智樹
「そうですか……」
お連れ合いさんの死因とはあんまり関係が無いのかな、のかお
「ご、ご自宅の捜索などをしても、一切手掛かりがなかった、って事ですかね……。
どうやったら見つけられるんだろう……」
思案している
東 幸平
「家の方も……大家さんの方に頼み込んで見せてもらったが、特に変わったところはなかったように思うな。
あ、いや……なんか色んな本だか、骨董品だかが増えてたような気がするが、ありゃ奥さんの方のもんだったのかもな」
団子 智樹
「て、手帳が見つかったのもそうですし、……
お連れ合いさんのご実家の方に、何かある、のかな……」
でも人様の家のことを悪く言うのもな、とごにょごにょしている……
東 幸平
「ああ、それなんだが……団子くん。
来月の七日、八日頃の予定って空いてるか?」
団子 智樹
「は、はい。確認してみます。
多分、空けられる、と思いますけど……」
スマホたぷたぷ……スケジュールの空きを確認。
「……うんうん、大丈夫そうです。
お連れ合いさんの命日の前日、ですね……?」
東 幸平
「そりゃあ、よかった。
実はな、今回の件で陽介の嫁さんのご実家の方に連絡をとってみたらよ……もし島に来るんだったらうちに来いって誘われてな」
団子 智樹
それって大丈夫なのかな……とは思いつつも
泊まるとこ他にないかもな……とも思っている
東 幸平
「……警察も捜査を打ち切っちまって、他に手がかりもない。だから、直接探しに行こうと思うんだ」
「もう俺以外……誰もあいつのことを探しちゃくれない」
「団子くんの言う通り、嫁さんの命日の……前日ならなんとかなるみたいでな。
もし、団子さんが良ければ俺と一緒に、沖縄についてきちゃくれないか」
団子 智樹 大変だ……(自分をあまり頭数に入れない方がよさそうだなと思ってる)
東 幸平
ちなみに向かうのは離島でな……
ホテルや民宿なんかはないんだよ
団子 智樹 ひゅ……現地の人のご協力をどちらにせよ得ないといけないんですね……(はやる心音
団子 智樹
「……そう、ですね。興味本位で首を突っ込むものでもないけど……
……ぼ、僕の視点から見て分かる事も、何かあるかもしれない……?」
独り言のように呟いて
「……わ、わかりました。それこそ、乗りかかった舟ですからね……。
親友さんのことがご心配な気持ちも、わかりますし……」
「僕で良ければ……」
東 幸平
「……そうか! ありがとう、助かるよ。
頼りにしてるぜ」ホッとしたようににっと笑う。
「礼と言っちゃあなんだが、島までの旅費やら経費やらは俺が出す。
仕事じゃねえとはいったが、頼み事してるわけだからな」
「といっても、そう……気負いすぎないでくれ。
分かったことを教えてくれるだけで構わねえからよ」
団子 智樹
「ま、まあ、そう、ですね……
一応、予習か何かしておきます……。その島のこととか」
「何という島なんですか?」
でもネットには表層的なことしか載ってないんだろうな、とも思う。
団子 智樹
……だから僕も、引きこもりすぎず足繫く現地へ赴く必要があるんだけど……
資料を集めること自体は、苦じゃない……
団子 讃飾 (よそ様のお宅に御厄介になるなら、何かお土産持って行かんとあかんざ……)姉電波
団子 智樹 うん……用意しとくね
東 幸平 「ああ、奥屋島(オウヤトウ)ってとこだよ」
KP
そうですね、おそらく観光地等では無いことから詳しい情報などはネットを検索しても出てこないでしょう。
ただ、場所についての情報が出てくるのみかもしれません。
団子 智樹
「奥屋島……初めて聞く島だ……。ありがとうございます。
こ、こういっては何ですが、行く機会が得られて逆に良かったのかも……」
東 幸平
「ははは、まあ…そう言ってくれるとありがたいよ。
きっと悪いところじゃないさ。陽介もよく嫁さんといっしょに帰ってたみたいだし」
団子 智樹
「はは……まあ、今回も赤の他人の僕たちをわざわざお招きくださったんですもんね……」
それが逆に怖くもあるな……とは東さんには言わない。
ほかに聞きたいことは、僕からは今は特に無いかな……
現地に行ってみないと分からなさそう。
東 幸平 (なんか密かに怯えてるな……)
KP
承知いたしました。
それではあとはお互い、多少の近況報告や世間話などをぽつり、ぽつりとしてその日は東と別れることになるでしょう。
特にやりたいことがなければ、8/7の約束の日にまで時間を飛ばします。
団子 智樹 しょ、初対面の人と関わるってだけで、緊張しますし……(そわそわそわ……
東 幸平
俺が初めて取材に行ったときもこんな感じだったんだろうな……
まー大丈夫だろ なんとかなるなる
団子 智樹
図書館とかで奥屋島について調べても特に情報が無いなら
あとは準備して三日前くらいから極度の緊張感を慣らしていくのに集中する、かな……(?)
KP
そうですね……奥屋島それ自体についての資料はあまり見つからないでしょう。
代わりに沖縄の風習とか習俗についての資料を蓄えていくことになるかも知れません。
それでは、当日……
団子 智樹
沖縄の風習か……
よく考えたら関西以南にあまり行く事が無い気がするから、普通に楽しみ……
……あ。お土産は買って行きました。(さんちゃんをちら……
KP
──縹渺(ひょうびょう)と広がる群青の海を、一艘の船が進んでいた。
小さな船体は緩慢に揺れ、時折ぐいと波に持ち上げられては水面に腹を打ち、白い飛沫を上げた。
気付けば、目的地の奥屋島はもう目の前にあった。
島に近づくほどに海は透き通り、少しずつ白んでいく。
今はただ、この風景の一部でありたいと思った。
テトラポッドに囲まれた堤防を越えると、簡素な小屋が建っているだけの小さな港が見えた。
小屋の近くに座り込んでいた老人が立ち上がり、こちらに向かって手を大きく振りながら歩いてくる。
きっとあの人が伊崎 あかりの父親、洲鎌 丈一郎だろう。
洲鎌丈一郎 「よく来たなあ」
KP
と言って、彼はあなたたちを満面の笑みで迎えてくれる。そして、舫綱(もやいづな)を手慣れた手つきで係船環(けいせんかん)に括りつけていく。
その日焼けした真っ黒な手には深い深い皺が刻まれていた。
東 幸平
「ああ、どうも。洲鎌さん。
ご連絡しました東です。今回はお世話になります」
「それで、こっちはお話してました団子智樹くん」
紹介するかな。
団子 智樹
「こっ、こんにちは……初めまして……。
団子と申します……。その、お世話になります……!」
ぺこぺこしている
洲鎌丈一郎
「ああ、そうか。
智樹くんかあ、東さんから聞いてるよ」
団子 智樹
長身を折り曲げてぺこぺこ……ちょっとねこぜぎみ……
わ、わあ、距離感の詰め方が謎……!(おろ……
KP あなたがそのように挨拶すると、丈一郎が笑って挨拶をしてくれるだろう。
洲鎌丈一郎
「こんなところまで来てくれてありがとうなあ。
そろそろつく頃だろうと思って、あそこで待ってたんだよ」
KP 丈一郎さんがさす小屋のそばを見ると、小さなグラスが置かれていた。どうも、酒か何かを飲んで待っていたらしい。
洲鎌丈一郎
まあ遠すぎない感じかな…?
親戚…? の子…? の友達…? が来てくれたような感じ…?(??)
団子 智樹
「あ、う、一周忌を控えてお忙しいところ、おおお招きくださってありがとうございます……。
あ、そ、そーなんですね……へへ……海風が心地よくていいですね……?」
洲鎌丈一郎
「……ああ。
まあ今日は風があんまりなかったから、ちょっと暑かったけどもね」
困ったように笑ってる。
団子 智樹 すごく気を回してもらっている……(わたた……
団子 智樹
「わ、わー……暑い中お出迎えありがとうございます……」
恐縮しどおし……
洲鎌丈一郎
「いやいや、俺はなれてるけど、都会の方の人にはきついんじゃないかい?
早いところ屋根のあるところに行こうか。
家はこっから歩いて十五分くらいのところなんだよ」
「じゃ、船長さん。
お疲れさん、東さんたち連れてきてくれてありがとよ」
KP 丈一郎は渡し舟の船長に礼を言ってから、家の方へと案内しようとしてくれるでしょう。
団子 智樹 都会……なのかな…………でも暑くはないか……
KP 真夏の沖縄よりは…?
団子 智樹
「は、はい。……あっ、ありがとうございました!(丈一郎さんに合わせて船長さんへぺこ……
……ご案内、よろしくおねがいします……」
洲鎌丈一郎 「ああ、ちょっと歩くけど、体調悪くなったらすぐいいなね」
KP
では、そういって丈一郎はあなた方を先導するように歩き始めるでしょう。
空は相変わらずすっきりと晴れていたが、不思議と風のない奥屋島の空気はべたついて重かった。
路面から立ち昇った陽炎で、向こうに見える民家はどれも揺らいで見えた。
道の脇にある林から蝉の鳴き声が聞こえるくらいで、他に聞こえてくる音は無い。
大股に歩く丈一郎の後ろについて、あなたたちはわずかに傾斜した道を登っていく。
道中、彼は島の漁業や塩業、サトウキビ栽培などについて話してくれるでしょう。
団子 智樹
わ。本当だ。僕CONが低い……あちあちしながらついて行こう
沖縄の風景……
KP よく見ると奥に誰か居るんですが消すのが難しく…
KP そんな話を聞きながらしばらく歩いていると、あなた方はとある家にたどり着くでしょう。
洲鎌丈一郎 「ここだ。古い家だが、勘弁してくれよ」
KP
屋根の低い平屋にそれを囲む石垣と、昔ながらの建築様式で建てられた洲鎌家からは、昼のニュースを読み上げるアナウンサーの声が聞こえてくる。
広い軒下まで歩いていくと、大きく開かれた戸の向こうから白髪の夫人――洲鎌 佳恵が顔を出す。
洲鎌佳恵
「いらっしゃい。暑かったでしょう。
ごめんなさいね、家が遠くって!」
団子 智樹 あはは……よくあることですね
団子 智樹
「えっ、と、とんでもない……あっその、お、おじゃまします……!
団子智樹と申します。本日からお世話になります……」
ぺこぺこぺこ……
洲鎌佳恵
「智樹くん! 私は洲鎌佳恵です。
あらまあ大きなお兄さんだわあ。うちの天井で足りるかしら……?
こんなところまで、よく来てくれたわあ」
「ほら、風もないから暑かったでしょう。
立ち話もなんだから、入って入って」
団子 智樹
「あっ、す、すみません。いろいろ低いのは慣れていますのでお構いなく……!
しっ、しつれいします……!」
気持ち体を折り曲げ気味について行く。
KP 沖縄の天井って実際低いのかな…(写真をジッ…
KP
あなた方が家に上がって荷物を置いてくると、佳恵はテーブルの上に料理を並べ始める。
昔ながらの家庭料理が多く、軒下でも香る匂いが2 人の食欲をそそった。
洲鎌佳恵
「お昼ごろに来るって聞いてたから、準備してたのよ。
ほら、おなかすいてるでしょう。食べて食べて」
団子 智樹
「わ、わあぁ……! 美味しそう……ですね!
ありがとうございます。いただきます……!」
KP
あなたは早速、ゴーヤーチャンプルや、テビチ汁に手を付けるだろう。
食材はそう変わらないはずなのに、沖縄特有か、あるいはこの家特有のものか、いつもとは違う食事があなたの舌を楽しませるだろう。
食事中の両親は賑やかで、智樹さんや東のことについて色々と質問をしてくるだろう。
陽介たちの住んでいた都内はおろか、県外や国外への旅行に行ったこともほとんどなく、何もかもが目新しいようだ。
団子 智樹 冬はかなり寒い話とかをするのかな……故郷の話をするのは、すき……(じんわり
洲鎌佳恵
こっちも冬は寒くなるけど、本州の方だとそれとは比べ物にならないんでしょうねえ……って話をするのかしらねえ。
なんにせよ、この島から出ることもあんまりないから、お話してくれて嬉しいわ
団子 智樹
「ぼ、僕も新鮮です。この辺りには旅行でもあまり行ったことが無かったので……
東さんには言ったんですけど、今回こうしてお招きいただけて良かったです……」
もく、もく……
洲鎌丈一郎
「ああ、そうなのかい?
そうかあ……この島にはあんまり観光できる場所なんかはないけど、ゆっくり見てっておくれ」
ご飯を食べつつ佳恵やあなた方の様子を見てニコニコしている。
団子 智樹
「はい……」
食事の席で陽介さんやあかりさんの話はまだ控えよう、と考えながら、出されたものは食べ切るよ。
ふー……お腹いっぱい。
KP
了解です。
それでは……そろそろ食事も終える頃になるでしょう。
彼らがその話題に触れるのは、食事が終わり、片付けまできれいに済ませた後である。
机の前に静かに座り、改めてあなたがたに向き直った両親は、ゆっくりと重い口を開く。
少しの風もなく、風鈴の揺れない居間には、真夏の気だるさとは違った空気が満ちていた。
洲鎌丈一郎
「うん、じゃあ……せっかく来てくれたから、ちゃんと話そうか。
陽介君のこと」
KP 彼らが語る内容は以下の通りである。
KP
【洲鎌夫妻の知っている情報】
・陽介と最後に会ったのは1カ月ほど前だった。
墓参りを済ませた後、お茶の1 杯でも飲んでいけと勧めたが、仕事があると言って足早に帰っていった。
・陽介の手帳が見つかった後、警察が何度か島を訪れていたが、自分たちを含めて彼の姿を見たものは島にはいなかった。
・陽介のことは、自分たちの本当の息子のように思っている。もし生きているのであれば帰ってきてほしい。
洲鎌丈一郎
「正直、こっちでわかることはあんまりなくてね……」
「一ヶ月か二ヶ月に一回、顔を出してくれるくらいだったから…」
団子 智樹
「そう、でしたか……。
そうですよね。目撃情報があれば、もっとこれまでの捜索にも進展があった、はずですし……」
「その、陽介さんが残された手帳は、ご覧になりました、か……?
明日、『妻が還ってくる』と……」
KP あなたが陽介の手帳の記述について尋ねると、両親の表情はより一層暗くなり、
洲鎌丈一郎
「ああ、でも……
あかりが還ってくるなんて、なあ」
KP
と顔を見合わせる。
佳恵の方は今にも泣きだしそうな顔でうつむいていたが、丈一郎はあなたの方に向き直ると
洲鎌丈一郎 「還ってくるもなにも、あかりのマブイ……魂は、まだきっとこの島にあるんだ」
KP と言って、無理やりに笑顔を作って見せた。
団子 智樹 「まぶい……」
洲鎌丈一郎
「沖縄の言葉で、魂のこと マブイっていうんだ。
そういう沖縄の言葉が……たくさんあるんだ」
KP
丈一郎によると、あかりの遺体は火葬されていないという。
島の西の端にある海蝕洞(かいしょくどう)の中に置かれ、洗骨を待っているのだという。
これについては、生前のあかりのたっての希望だったそうだ。
この話について【《歴史》《オカルト》《人類学》】で詳しい情報を知っているだろう。(同情報)
団子 智樹 CCB<=75 【歴史】 (1D100<=75) > 53 > 成功
KP とってもえらい!
団子 智樹 よ、よし……!
KP では、貴方は洗骨について以下のことを知っている。
KP
【洗骨について】
沖縄の一部地域には、風葬の後に遺骨を綺麗に「洗骨」する、という風習が存在する。
崖(パンタ)や洞窟(ガマ)に遺体を置いてから数年後、親族で遺骨を一つひとつ洗っていくのだという。
洲鎌丈一郎
「子どもの頃からずっと沖縄の風習とか歴史とか調べて、そのまんま研究者になるような子だったから……
できることなら、自分もそうしてほしいってな」
「……だから明日は、あんた方が帰った後に骨を洗いに行くんだよ」
団子 智樹
「そうですか……。洗骨という昔ながらの風習に基づいて……。
あかりさんのご希望が遂げられるなら、それは良いことですね……」
洲鎌丈一郎
「うん……そうだな。
それが俺たちにしてあげられる、最後のことだ」
団子 智樹
「……それにもかかわらず、『還ってくる』か……。
先程のマブイの話とも、毛色が異なる表現……」
「……か、海蝕洞には変わらず、あかりさんはいらっしゃるんですか?
特に陽介さんの失踪後、何か様子がおかしい、ということもなく……?」
洲鎌丈一郎
「ああ、そのはずだよ。
詳しい場所は教えられないけど……俺達が置いたあの場所に居るはずだ」
「洗骨についても、あんまりいい顔はしなかったけど……
了承してくれてたんだけどね……」
団子 智樹
「ああ、陽介さんが……ですか。
うーん……」
団子 智樹
むしろ火葬されてない方が都合が良かったりするのかな……とか考えてるけど
口には出せないな……
洲鎌丈一郎 都合…?(びびび…?
団子 智樹
なんでもないです……
復元の手間が一段階省けるなって……
団子 智樹
「洗骨というのはその、洗った後の遺骨を
そのままお墓に収めるんですか……?」
洲鎌丈一郎
「うん、陽介くんが」>了承について
「ああ。そうしてきれいに洗ったら、お墓の方にきちんと納めるんだよ」
団子 智樹
「じゃあそこからは、火葬の納骨とそう変わらないということですね。
洗骨までの段階で、『還ってくる』という言葉に値する何かが起こる……?」
洲鎌丈一郎
「いや……あかりの魂は、まだこの島にある。……そう信じてる、ってだけなんだけどね。
骨を洗ってあげることで、あかりの魂はようやく……ニライカナイ――天国に行けるんだって」
「洗骨までの間に俺たちが他に何かをするってことは、ないね」
団子 智樹
「い、いえ、あるいはもう、陽介さんが彼の価値観に依るところの『還ってくる』ための何か準備をしているのかも……と思って。
この島の方々の価値観とは、異なる表現だったから……洗骨とは別の手段で」
洲鎌丈一郎
「………そうかあ」
「………」
KP
……沈黙が落ちる。
――グラスに残っていた小さな氷が溶け落ちて、風鈴の代わりに鳴った。
……以降、家の中や島の中を自由に探索できることでしょう。
丈一郎が家の中を見ても構わない、という旨や、外を見て回るなら出る前に声をかけてほしい、といったようなことを伝えてきます。
家の中の探索箇所は以下の通り。
KP
【探索可能箇所】
・[仏壇]
・[本棚]
・[水槽]
KP また、疑問があれば丈一郎や佳恵に何かを尋ねることも可能です。
団子 智樹
「……とっ、ともかく、僕たちの一番の目的は、陽介さんを探すこと、ですから……
いろいろ、見てみます……ご自宅の中も、すみません、ありがとうございます……」
洲鎌丈一郎
「ああ。陽介くんを探しに来てくれて、ありがとう。
……どうかよろしくね」
団子 智樹
「は、はい。僕は付き添いですが……
こちらこそ、よろしくお願いいたします……」
「……今この状態でお仏壇に参る場合は、あかりさんはお浄土……ではないから
もっとそれより前の、ご先祖様に参る形になるのかな……。
ご挨拶だけ、しておきますね」
仏壇を見ます。
東 幸平 「はい。色々と見て回りたいと思います」
KP
承知いたしました。
[仏壇]
隣の畳の間を覗くと、鮮やかなフルーツと花が目に付く。
床の間のようにくぼんだ場所に、蝋燭や香炉 などが置かれた仏壇であった。
その一番上には、黒い漆塗りの表面に金色の装飾が施され、中に文字の刻まれた赤く艶つややかな札が収められた、位牌らしきものが置いてある。
位牌について【《歴史》《オカルト》《人類学》】で詳しいことを知っているだろう(同情報)。
団子 智樹 CCB<=75 【歴史】 (1D100<=75) > 14 > スペシャル
KP では、あなたは以下のことをご存知でしょう。
KP
【位牌について】
沖縄位牌(ウチナーイフェー)と呼ばれるものだ。
数代にわたって継承し、中の赤い札に戒名や没年月日を刻んでいく。
また貴方がそれを観察していると、その位牌の一部に、あかりと思しき人物の戒名が刻まれていることがわかるでしょう。
KP
そして、あなたが仏壇を見ていると、その背後から佳恵が歩いてきてあなたの隣に座るだろう。
お盆から、食べ物の載ったお皿やお水の入ったコップなどを置いていく。
洲鎌佳恵
「あらまあ、ありがとね。
花や果物が好きな子だったから、こうやってかかさず供えるようにしてるのよ」
KP 仏壇を眺めながら、佳恵は独り言のように呟く。
団子 智樹
「そ、そうだったんですね。
……まだここにいる、ということなら、ニライカナイへ行くまできっとまだ必要……ですもんね……」
わかんないけど……合わせていた手をほどきながら
洲鎌佳恵
「……ええ、そうね。
喜んでくれてるといいんだけど」
あなたの言葉に悲しそうながらもふっと笑って見せるでしょう。
KP 仏壇で得られる情報はひとまず以上でございます。
団子 智樹
了解です。じゃあ順番に見ていきます。
本棚かな……。
KP
承知いたしました。
[本棚]
家の隅にある立派な本棚。
沖縄の民俗学について記されたものを中心に、書店で手に取れるような概説書から、パラフィン紙がかけられた古書まで、さまざまな本が隙間なく並べられている。
両親いわく、昔から収集している本に加えて、本島の家(陽介とあかりの住まう家)に収まらなかった本もここにあるらしい。
本棚に対して【《図書館》《目星》】ができる。
団子 智樹 CCB<=87 【目星】 (1D100<=87) > 33 > 成功
KP
では智樹さんは大量の蔵書の中に一冊、学術書ではない本が混じっていることに気がつく。
ページをめくってみると、それはたくさんの写真が収められたアルバムだった。ぎこちない笑顔を浮かべる陽介と、両手を広げて画面いっぱいに写るあかりの写真だ。
後ろに写る風景の場所や季節はさまざまで、その多くは国内や海外の観光名所である。
団子 智樹
「へえ、色んなところにふたりで……」
実際に行った事がある場所を見れば、同じ場所に立ったことがあるのだと奇妙な感覚を覚え
行った事のない場所を見れば、切り取られた先に広がる景色を想像する。
KP あなたがしばらく見ているならば、そこを丁度丈一郎が通りがかります。
洲鎌丈一郎
「ああ……そのアルバムかい。いいだろう。
あかりが送ってくれたんだ」
「普段俺たちは旅行に行ったりしないからねえ……
写真だけでも旅行気分にって。あかりが話してくれた土産話を思い出しながら、よく嫁さんと見てるんだよ」
KP
こころなしか嬉しそうに、懐かしむように丈一郎さんが言うでしょう。
本棚で得られる情報については以上です。
団子 智樹
「わ……そ、そうなんですか……一緒には行けなくとも、共有できる思い出があるのはいいことですね。
写真かあ……」
あかりさんがお二人にどんな話をしたのか思いを馳せながら、再度読み返して、そっと本棚に戻す。
団子 智樹 僕はSNSにはよく上げてそうだけど……アルバムかぁ……
団子 智樹 そんな感じで、水槽を見るのかな。水槽……?
KP
承知いたしました。
[水槽]
ぼんやりと白く濁った水の中で、大きな金魚が悠々と泳いでいる。
これだけの大きさとなると、かなり長い間飼っているのではないだろうか。
しかし、よく見てみると、この金魚には片方の目が無い。
周囲の肉が抉れているところを見るに、先天的なものではなさそうだ。
……水槽については以上です。
団子 智樹 えっ……かわいそう……
193 かわいそう
団子 智樹
choice[飼ってた事ある,飼ってた事ない] 金魚……? (choice[飼ってた事ある,飼ってた事ない]) > 飼ってた事ない
ないんや……じゃあ分かんないな
団子 智樹 「わ。大きな金魚……」
193 飼ってても飼ってなくてもかわいいょ(?)
東 幸平 「……ほんとだな」並んで金魚を見ている……。
団子 智樹
……????
あっ、なんか鳴らしてしまった
東 幸平 中の人がカットインに適当な名前つけるからだな…
団子 智樹
「可哀想に、片目がない、ですね……。
でも、泳ぐのには支障がない、……のかな……?」
まじまじとしばらく見つめていたけれど、その内はっとして離れる。
今、大体何時くらいですか?
東 幸平
「ん? ……ああ、ほんとだな。
……うーん? 洲鎌さんなら何かご存知かね」
KP お昼過ぎくらい……14時頃くらいでしょうか(色々家の中を見たとして)。
団子 智樹
「金魚の目が欠けても出来る事なんて限られてそうですし、そのままにせざるを得ないんですかね……
それでも生きてるなんて、すごい……」
了解です。じゃあ洲鎌さんにお声掛けしてみよう。
KP では、あなた方が家の中を探すと、洲鎌丈一郎が居間に居るのを見つけるでしょう。
洲鎌丈一郎 「おや……どうしたんだい」
KP あなた方がなにか聞きに来た気配を察したのか、そう聞いてくるでしょう。
団子 智樹
「あっ。えっと。そろそろ外へ出てみようかと思ったのと……。
あ、あの金魚、すごいですね、かたっぽ目が無いのに、長生きそうだし、割と元気そうで……」
193
とはいえお外に出る前にセーブにしたほうが良さそうですね……
あっ、今気づいたけどよもぎくんとスマホの色がにてる!!!! やった~!!!
洲鎌丈一郎
「ああ、金魚を見たのかい。
そうだろう、長いこと飼っててね。ずいぶん大きくなって……」
「ああ、目のことか。うん……」
KP
貴方が丈一郎に尋ねてみると、口ごもるでしょう。
少々話しづらそうにしている。
詳しく聞きたい場合には何らかの《交渉系技能》に成功する必要があるだろう。
団子 智樹
外出前にセーブ、了解です。
あっ、そ、そうなんですね……!? これは手帳型ケースだけど……
193 ケースだった! へへ…… いやまあライム色だから本当ににてるだけなんじゃよ
団子 智樹
choice[中も緑だよ,なんならライム色だよ] (choice[中も緑だよ,なんならライム色だよ]) > なんならライム色だよ
……おそろい、ですね。
団子 智樹 うーん……? 一応振って……みようか、な……?(なぜかある言いくるめを見つめながら
193 !!!! えっ!? やった~!!! えへ……
KP どうぞ…!
団子 智樹 CCB<=60 【言いくるめ】 (1D100<=60) > 83 > 失敗
193 惜しい……!!!!!
KP 初期値チャレンジなどを…なさいますか…?(?)
団子 智樹
一通り振ってみよう……(にゃんこさんを見ながら……
CCB<=15 【信用】 (1D100<=15) > 100 > 致命的失敗
団子 智樹 自信が……自信がない……(へにょ……
193 自信を持って…!! 大丈夫だよ…!!(もふもふ…
KP 説得……?
団子 智樹
CCB<=15 【説得】 (1D100<=15) > 56 > 失敗
い、言いづらいんだな、と考えると、あたふた口ごもってしまうかな……(もごもご……
KP そうですね……丈一郎はふと、庭の方を見ると顔をしかめて「すまん、これ以上はな……」と口を閉ざしてしまうでしょう。
洲鎌丈一郎
「一つだけ言っておくけど、……森の方に行くなら気をつけてな。
何もないと思うけど」
KP 水槽の金魚について丈一郎から得られる情報は以上です。
KP ファンブル処理についてはこれ以上、金魚のことについては聞けない、ということで…(野良くんの方で判明しているが――)
団子 智樹
「い、いえ、そのっ、ご無理なさらず……」
「も、森……ですか。はい、気を付けます……」
団子 智樹 わかりました。僕は知らない、ということで(頭をぽかん
洲鎌丈一郎 「うん。それに街灯とかも全然ないから……くらーくなってしまうまえに帰ってくるんだよ」
193 ……ぽかん!(もふっ
団子 智樹 わあ~ あっ、へへ、痛くない……
KP
外に出る場合、丈一郎がこの島の地理について簡単に教えてくれる。
島の中央から西側にかけてのほとんどは森林である。
森の北の方には御嶽(うたき)という、琉球の神々が御坐す聖域があったそうだが、その場所を詳しく知る人はいないそうだ。
森を越えた先の西端は海食崖になっており、波に深く削られた海蝕洞(かいしょくどう)が多くあるそうだ。
KP
【探索可能箇所】
・[洲鎌家の墓]
・[御嶽]
・[海食崖]
KP ……と、いったところで一日目はセーブといたしましょうか。
団子 智樹 は、はいっ。お疲れ様でした……!
KP
はい! こちらでも遅くまでお付き合い、ありがとうございました…!
明日も楽しみにしています!
団子 讃飾
よもちゃんったら……しっかりしねま!(自分の事は棚上げ
……ふふ、明日もよろしくお願いしますね!
193
やった~! 団子ちゃんだぁ…!!
明日もいっぱいがんばろうね……! お疲れさまでした! ねんねんこ
けみかえる お疲れ様でした! おやすみなさいませ。
KP
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
あらすじ
友人、あるいは仕事仲間の東に誘われ、行方不明だという彼の友人・伊崎陽介を探しに奥屋島へと訪れていた。
亡くなった伊崎の妻の家族、洲鎌家からの思いの外温かな歓待を受けながら、あなた方は調査を進めていく。
オウヤサマ 二日目
はじめてまいりましょう。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
団子 智樹 よ、よろしくお願いします!
193 よろしくおねがいします…!
KP
では、あなたと東は丈一郎さんに一言かけたあと、島の中をめぐるために家の外へと出ていくだろう。
どちらから向かいますか?
KP
【探索可能箇所】
・[洲鎌家の墓]
・[御嶽]
・[海食崖]
団子 智樹 まずはお墓からかな……? ご挨拶に行きます。
KP
承知いたしました。
では、あなた方は森の手前にあるという、洲鎌家のお墓へと向かうでしょう。
[洲鎌家の墓]
森に差し掛かる少し手前にある、亀甲墓(沖縄で見られる墓様式)へと向かう。
いくらか苔生してはいるものの、敷地内に雑草らしい雑草は見当たらず、夫婦が日頃から丁寧に手入れしているのが窺える。
墓のすぐそばには鮮やかな色彩の花々が供えられている。
島に住む人々が時々墓参りに来てくれるらしい。
ハイビスカスやブーゲンビリアなど、沖縄に生えているものばかりだと分かる。
墓に対して【《目星》】が振れる。
団子 智樹 CCB<=87 【目星】 (1D100<=87) > 34 > 成功
KP
では、あなたが墓の前に立ってその供え物たちをみていると……供えられている花の中に一つ、白い花が見つかる。
少しばかり茶色く変色していることから、ドライフラワーであると分かる。
さらに、花の種類を知りたければ《知識》を振ることができる。
団子 智樹 CCB<=85 【知識】 (1D100<=85) > 73 > 成功
KP
すばらしい。
では、あなたはその花が季節外れの花、すずらん であると知っていました。
洲鎌家の墓で得られる情報は以上です。
KP (島に訪れた陽介が供えたものであり、さまざまな想いが込められている)
団子 智樹
「スズラン……のドライフラワー……。
ずっと置かれているのかな……」
暫し眺めた後、墓前に手を合わせてから御嶽へ移動する。
東 幸平
「え? ……ああ、ほんとだ。
なんでこんなところに置いてあるんだろうな」
KP
あなたの言葉に、手を合わせていた東も供え物の中に紛れていたすずらんの花を見つけ、首を傾げています。
あなた方はどうにも、奇妙な気持ちになりながら、御嶽があった場所……森の奥へと向かうでしょう。
団子 智樹 何かを示唆しているのかな……(花におもいをはせるもの
KP
あなたがたは、御嶽に向かうため木々の間を抜けて森へと入っていく。
すっかり見えなくなった紺碧の空の代わりに、青々と茂る植物が視界を埋め尽くした。
植物に明るいものなら、きっとこの森は色鮮やかに写るのだろう……詳しくないものであっても、自分の記憶にある草木とは重ならぬ葉の形や、生き生きとした曲線を描く木の幹や蔓など、自分を飽きさせるようなものは一つもなかった。
[御嶽があった場所]
森に入ってから数時間が経った。
より鬱蒼と茂った草木に遮られ、陽光はみな砕けて木漏れ日になった。
どこかから、知らない鳥の鳴き声が聞こえてくる。
相変わらず風はなく、湿った空気の塊を掻か き分けていくうちに、流れ出した汗で背中に服が貼り付く。
ふと周りを見渡してみると、木々の間にいくらか人が削ったような岩が見つかる。
もしかしたら、このあたりに御嶽と呼ばれる場所があったのかもしれない。
その場に【目星】を振ることができるでしょう。
団子 智樹
「むしあつ……」
CCB<=87 【目星】 (1D100<=87) > 99 > 致命的失敗
団子 智樹 ……><
KP なるほどね……
団子 智樹 な、何かを納得されている……(おろ……
KP
では……そうですね。あなたは見慣れぬモニュメントじみた岩ゝや、不思議な痕跡に目を取られる。
もし、その場何かあったとしても見落としてしまったのだろう。
東 幸平
「へえ……ここが御嶽……? ってやつかな?
なんだかもう、ほとんど何にも無くなっちゃってるな」
KP 東は汗を拭きながら、あたりを眺めている。
団子 智樹
「そう、ですね……。
詳しく知る人がいない、ってことでしたから……時代の移り変わりと共に、なんですかね……」
目を細めてぱたぱた仰いでいる……
KP
では、あなたはそのようにして……ふとその場を見て回ろうとするだろう。
なにかしらの手がかり、あるいは気になるものはないか……と探していると、ふと足元でパキ、と音がすることに気がつく。
団子 智樹
「……っ!? な、なんか踏んだ……」
思わず飛びずさる
KP
不思議に思って足元を見て見るならば、そこにあったのは銀縁眼鏡のフレームだった。
何者かに踏みつぶされたように拉げて、レンズは欠片しか残っていない。
どうやったらこんな壊れ方になるのか……。
KP (この眼鏡は、陽介が島の神様によって眼を潰された際に落ちたものである)
団子 智樹 「わ。眼鏡だ……こんなところに……」
KP
あなたはそのうちの一欠片を踏んでしまったようだった。
あなたが飛び退るようにしたのに驚いたのか、東がこちらへ寄ってくる。
東 幸平
「おい、団子くん。
大丈夫か?」
「……眼鏡?」
KP そうして、草むらの中に落ちている眼鏡のフレームに目を落とすと少し息を呑んで言うだろう。
東 幸平
「これ……似てるな。
陽介の眼鏡に似てる。こんなに壊れちまったら分かんねえけど……」
「なんだって……こんなところに」
KP そういってしゃがみ込み、落ちているフレームを見つめるばかりだろう。
団子 智樹
「こ、これが、陽介さんの……」
「どうして、眼鏡だけ……。
……でも、これだけでも持ち帰ってみた方がいい、んですかね……」
東 幸平
「……ああ。とりあえず……持って帰るか。
本当に陽介のものかはわからないが、そうだとしたらあいつがここにいた、っていう証拠にもなるかも知れねえし」
KP あなたの言葉を受け、東は眼鏡のフレームと、それから草むらに散らばったガラスの破片をいくつか拾いハンカチで包んで持ち帰ろうとするだろう。
東 幸平 「残念がら本人は……どうやらいないみたいだな」
団子 智樹
「あ、ありがとうございます。
……そうですね……。何にせよ眼鏡を落として、今頃困ってるだけ……だったらいいんですけど……」
東 幸平 「……ああ、本当に」
KP 御嶽で得られる情報は以上となります。
団子 智樹
「……あ、あとは……西の海食崖の方……でしょうか」
向かいます。
東 幸平 「おう。じゃあ……最後にそっち、見に行くか」
KP
承知いたしました。
それではあなた方は、来た道を少々戻り西の方へと進んでいくでしょう。
[海食崖]
岩に着生した苔に足を滑らせ、見逃した蜘蛛の巣を振り払い……疲労で身体が重くなってきたころ、あなたはようやく島の西端へと辿り着いた。
切り落とされたように緑が無くなった足元から、石灰岩質の白っぽい海食崖が続いている。
ところどころに見える窪みや穴の一つに、あかりの遺体が収められているのだろうか。
ゆっくりと視線を上げてみれば、潮汐(ちょうせき)に削られたのであろういくつかの岩の向こうに、凪いだ海が続いていた。
島の一つも見当たらず、ただ、海があった。
緩やかな斜面を選んで下れば、波打ち際まで降りること自体は難しくないだろうと思える。
東 幸平
「おお……結構でかい崖だな。
じゃあ、ちょっと俺はこっから向こうの方、探してくるよ」
KP といって、東は崖の周りを探しに行くようです。
団子 智樹
「はっ、はい。お気を付けて……」
僕は引き続きこの辺りを見ているかな……
KP
了解しました。
それでは、ここで《目星》を振ることが可能です。
団子 智樹 CCB<=87 【目星】 (1D100<=87) > 25 > 成功
KP
では、智樹さんが何気なく海の方へ目をやった瞬間……目の前を何か白いものが横切る。
それは蝶だ。
青白い、向こう側まで透けて見えそうな蝶だった。
グラスについた水滴、足元に打ち付ける波飛沫、できたばかりの小さな雲……
いつの間にか、蝶の姿は消えていた。
団子 智樹
「綺麗……
……あ、居なくなっちゃった」
団子 智樹 やっぱり何かを示唆しているのかな…………霊魂……??
KP そのうち、東が戻ってきてぼんやりと中空を見つめるあなたへと話しかけてくるだろう。
東 幸平
「おおい、こっちの方はやっぱりなんにも無かった。
……どうしたんだ?」
団子 智樹
「あ、…………
……透明な蝶が、鼻先を掠めた気がして……」
「……すみません、暑さのせい、かな……ぼうっとしていました。
この辺りは……」
改めて見渡してみるけど、何も無さそう……?
KP はい、海食崖にはこれ以上の情報はございません。
東 幸平
「……大丈夫か?
屋根もないし……熱中症の軽いのかな。何れにせよそろそろ日も傾いてきたし、早めに戻るか」
団子 智樹
了解です。
「そ、そうですね……。
遅くなってもいけませんし、……そろそろ戻りましょうか」
洲鎌家への帰路につこう。
東 幸平 「おう」
KP
あなた方は海食崖をあとにするだろう。
日が傾くにつれて、森の表情も変わっていった。
光よりも陰が目立ち始め、今まで押し黙っていた虫たちが鳴き始める。
立ち止まってみれば、ゆっくりと吹き始めた生ぬるい風が頬を撫ぜた。
東 幸平 「思ったより早く暗くなっちまったな……大丈夫か?」
KP
そう言って、東があなたの方を振り返る。
《幸運》をどうぞ。
団子 智樹 CCB<=80 【幸運】 (1D100<=80) > 34 > 成功
KP
耳元で甲高い、笛のような音がした。
その直後、目の前の東が声を上げ、顔を押さえてうずくまる。
東 幸平 「いてっ……」
KP 見てみると、目のすぐ下の鋭い切り傷から赤い血が流れ落ちていた。
東 幸平
「いてててて……
木の枝か何かで切ったかな……大丈夫だ、傷はそんなに深くないよ」
KP
彼はそう言うが、近くに顔を切るような木の枝は一つも見当たらなかった。
SAN 0/1
団子 智樹 ひえっ……成功したらしたで……東さん……!
団子 智樹 CCB<=88 【SANチェック】 (1D100<=88) > 95 > 失敗
system [ 団子 智樹 ] SAN : 88 → 87
団子 智樹
「あっ……東さん!?
でっでっでもっ、ちょっとズレてたら目が……!」
東さん以上にあたふたしている
東 幸平
「あー、ああ、気にすんな。
ちっといてえけどなんとも無いって。けど……このままにしておくのも何だな」
慌てる団子くんを見て逆に冷静になる…?
団子 智樹
「そ、そうですよ。洗って清潔に保たないと……
洲鎌さんのお宅に戻ったら色々と処置させてもらいましょう……」
とりあえずハンカチか何かを当てておいてもらうかな……
東 幸平
「おっと……ありがとな」
洗って返す心づもり……
KP
あなた方は足早にその場を立ち去るだろう。
その後、家に帰り着くまでは何も起こらないだろう。
家に帰り着いたころには夏の長い陽もすっかり沈んで、境目のないなだらかな色彩が空を覆っていた。
東から夜がせり上がり、まだ明るい西の空の方へとゆっくり溶けてゆく。
洲鎌家から漏れてくる光の他に、あなたたちを照らすものはなかった。
洲鎌丈一郎 「おう、もう飯が出来てるから早く上がりな」
KP 縁側に顔を出した丈一郎が手招く。
団子 智樹
「あっ、す、すみません。お待たせしてしまって……。
えっと、ですがその、それより先に、東さんが……」
洲鎌丈一郎
「ん…? ありゃ、こりゃいかん。
怪我しとるじゃないの」
洲鎌佳恵
「おかえりなさい、ふたりとも……あらっ
大変……! すぐ救急箱持ってくるからね」
KP
二人あなた方を家に上げ、救急箱を持ってくるだろう。
フレーバーですが…応急手当を振ってみますか…?
団子 智樹 初期値だ……けど、試みるだけ……?(若干のおびえ
KP 了解です。それではどうぞ!
団子 智樹 CCB<=30 【応急手当】 (1D100<=30) > 56 > 失敗
団子 智樹 こ、この出目をにゃんこさんにあげたかったな……(ちょうど成功する値
KP なるほど、ちょうど……
KP
では、東はおとなしくあなたの治療を受けるでしょう。
消毒液がしみるのか、時々痛みを堪えるような顔をしますがざっくり、おおむね処置できたようです(ただし絆創膏は歪みます)。
東 幸平
「お……できたか?
ありがとよ」
団子 智樹
「う、うぅん……? ちょっと歪んだ……?
けど、消毒はできた、と思います……」
東 幸平
「うん、ばっちりだ。
なあに、ちょっとばっかり染みたがなんてこと無いよ」
「じゃ、洲鎌さんが夜ご飯も準備してくれてるみたいだし、ご馳走になろうぜ」
団子 智樹
「はいっ……!」
救急箱を簡単に片付けて、手を洗ってからご相伴に預かります。
KP
ではあなた方が手当を終えて、居間の方へ戻ると、机に再び並んだたくさんの料理と、最初に会った時と同じ笑顔を浮かべた佳恵が2人を出迎えてくれる。
そこから眠るまでの時間は実に和やかなものだ。
なにか二人に聞きたいことがあれば、ここで話を聞くことができるだろう。
団子 智樹
聞きたい事……
「ふー……ごちそうさまでした。お夕飯もとても美味しかったです」
見つけた物の話でもするのかな、スズランとか、眼鏡とか、蝶とか……
あとは東さんが怪我をしたときの状況とか……
KP
承知いたしました。
それでは順に……
すずらんの話を聞くのであれば、丈一郎も佳恵も首をかしげるでしょう。
すずらんの花がこの島で咲いているのを見たこともないようです。
眼鏡についても彼らが知っていることはなさそうです。
東が「陽介の眼鏡ににてる」と言うと、神妙な顔で改めて確認して確かにそうだ、というような会話をするでしょう。
また、東が顔を切ったときの話を聞くと「そうかあ……」と少し眉を下げる。
「なんともなければ、と思っとったけど、明日はもう森の方にはいかん方が良いかも知れないね」と言うでしょう。
団子 智樹
それぞれ相槌を打ちつつ聞いていたけど
森に関しては気を付けろって言ってたもんね……という顔をして頷いておこう。
KP ただ、あなたが青白い蝶の話を口に出すと、洲鎌夫妻は顔を見合わせるだろう。
洲鎌丈一郎
「そうかぁ、蝶が……」
「沖縄じゃ、亡くなった方の魂が綾蝶(あやはべる・あやはびら)
……綺麗な蝶になるって伝承があるとか、昔あかりが言っていたっけなぁ」
KP と、懐かしむように話してくれる。
団子 智樹
「へえ……美しい伝承ですね。
確かにとても綺麗な蝶でした。すぐに消えてしまったかのような、儚さも含めて……」
透明感のある羽ばたきを、再度目でなぞるように目線を動かしている。
洲鎌丈一郎
「うん。
あかりも、すごく素敵な伝承だっていって、色々話してくれたよ。
そうかあ……もしかしたら誰かの魂だったのかねえ」
団子 智樹
「そうかもしれません。……ほ、本当に、幻のようでしたから……。
好意的な意思のあらわれだったら、いいんですけど……」
洲鎌丈一郎 「うーん……そのへんは俺たちには詳しくは分からんけど、けど蝶っていったらそう悪いもんじゃないじゃないかって気もするけどね」
団子 智樹
「そ、そう……ですよね。僕も、いいものであったらいいなって、思います……」
「……と、も、もうこんな時間。
いろいろお話してくださってありがとうございました……」
洲鎌丈一郎
「ああ、いやいや。
そんなにお客さんも来ないからねえ。
たまにはこんなふうに遅くまで喋るのもいいもんだよ」
「とはいえ、朝から長旅で疲れてるだろうから、そろそろ寝てもらったほうがいいかな」
洲鎌佳恵
「ええ、そうね。
お布団も用意してあるから、今日はゆっくり休んでちょうだいな」
KP
夫妻はそのようにいって、あなた方を解放してくれるでしょう。
では、他に何事もなければあとは眠るだけ、という状態になります。
団子 智樹
「あ、ありがとうございます。本当にお世話になり通しで……恐縮です。
では、おやすみなさいませ」
何事も……ないはず。
ナチュラルSNS断ちをした状態で、いつもよりかなり早めに布団に入るかな……
KP
承知いたしました。
それでは、食事と風呂を終え、あなたたちは眠ることにした。
風鈴は穏やかな風に揺れて、透き通った音を響かせていた。
風鈴は穏やかな風に揺れて、透き通った音を響かせていた。
明日の昼には帰らなくてはならない。
けれど、今だけはこの涼しげな音色に身を委ねていたい……。
そんな時、縁側の方からからりと、風鈴とは違う音が聞こえてくる。
どうされますか?
縁側の様子を見に行くこともできますし、このまま眠ってしまうこともできます。
団子 智樹
「ん……? 何の音……?」
見に行くかな……
KP
承知しました。
縁側の方へ行ってみると、そこには庭の方を見つめる東の姿があった。
一人で酒でも飲んでいたのか、その傍には汗をかいたグラスが置いてある。
団子 智樹 庭……(じ……
団子 智樹
「あ……東さんでしたか……」
少し表情をほどけさせて声をかけてみるかな
KP では、あなたがそのようにして声をかけるのならば、東が柔らかい笑顔を浮かべて声をかけてきます。
東 幸平
「ああ、団子くんか。
……ちょっと眠れなくて、こっそり飲んでたんだよ」
KP そうしてまた、庭の方に向き直るでしょう。
団子 智樹
「そうだったんですね。
……僕も、少しだけ夜風に当たろう、かな……」
軽く断ってから、縁側のふちから空を見たりしている。
KP
東は特に止めることもないだろう。
月光がグラスを通り抜け、縁側で揺蕩っている様は、どこか昼間に見た海に似ていた。
東はしばらく何も言わないが、グラスの中の酒がすっかり無くなったころ、独り言のように呟く。
東 幸平 「なあ、もし陽介が見つかったら、俺は何て声をかければいいと思う?」
団子 智樹
「えっ。東さんが、ですか?
……うーん……」
「ぼ、僕だったら……その時思った事、感じた事をそのまま口にしちゃうかも……。
……だから、いざって時何も言えなくなっちゃう可能性もありますね……」
東 幸平
「……まあ。そう、なるだろうな、俺も。
ああ……そんなところだ」
「いや……俺、今日、団子くんと島をグルっと回ってよ。
色々見て……」
「俺、きっとあいつはこの島にいるって思ったんだ」
「嫁さんの実家にすら顔を出してないのにも、あいつなりの目的があるからなんじゃないかって思うんだ」
「んだけど、なんか……」
「怖いんだ。何か変なこと考えてるんじゃないかってさ」
団子 智樹
「………。手帳を見た限りでは……そう、なりますよね……」
「『還ってくる』のなら、迎える者が必要でしょうから……」
団子 智樹 ここで気休めを言っても仕方ないと思っている……
東 幸平
「……亡くなった大事な人はさ、絶対に戻ってこないんだ。
戻ってこないんだよ」
「だから、……分からないんだ」
東 幸平 ああ。団子くんの思ったことを言ってくれて構わねえよ。
KP などと話し、再び黙り込んでしまう。
団子 智樹
「……。こ、酷な事を言うようですが……」
「陽介さんが、あかりさんの還りを望めどそれを真にやり遂げてはならないように……」
「東さんも、陽介さんといずれ袂を分かつことになる。
……かもしれませんね」
東 幸平
「……袂を分かつ、かあ……
あんまし、そっちの方には考えたかねえけど」
「……そういうことも、あるのかねえ」
団子 智樹
「そ、それでも……お互いにもしその気があるのなら
……破れた布はいつでも縫い直せます、から……」
東 幸平
「そう……なるかねえ。
あいつもその気があるといいんだが」
ちょっと笑ってみせる。
団子 智樹
「100%大丈夫、とはとても言えませんが
……き、希望を抱くのは自由ですよ」
東 幸平
「希望……か。
そうだな、悪い方に悪い方に考えたって、仕方ねえか」
KP
あなたが伝えれば、彼は静かに耳を傾けてくれる。
しばらく話したあと、彼は勢いをつけて立ち上がるだろう。
東 幸平
「悪いな、夜中にこんな話しちまって。
明日も時間が許す限り、色々と探してみよう」
「森には行くなっていってたけど……まあしゃあねえ。
大怪我しねえように気をつけようや」
KP そういってまた柔らかい笑顔を浮かべる。
団子 智樹
「は、はい。本当に……気を付けて行きましょうね……。
少しでも、手掛かりが見つかるように……明日も頑張ります」
東 幸平
「おう。探すのもあるし……明日も帰りは長くなる。
ゆっくり休めよ」
「それじゃあな、団子くん。
俺もこれ片付けたら寝るよ」
団子 智樹
「は、はい。東さんもごゆっくり……。
おやすみなさい……」
ぺこ、と頭を下げてから踵を返そう。
東 幸平 「おう、おやすみ、団子くん」
KP
東はグラスを手にとったかと思うと、台所の方へと歩いてく。
貴方もそれを見送った後、布団の敷いてある寝所へと戻っていくだろう。
真夜中。あなたは耳元のざわめきに目を覚ました。
家の中だというのに、海辺の潮騒(-しおさい-)がすぐ近くで聞こえた、そんな気がしたのだ。
思わず周りを見渡すと、近くの障子の隙間から静かな月明かりが射しこんで──縁側に佇むのは青白い蝶だ。
団子 智樹
「ん……。
あ、あの時の……?」
KP あなたが身体を起こすとすぐ、蝶はゆっくりと家を離れ、森の方へと消えていってしまう。
団子 智樹 わあ~すごい演出だ……ひらひら……
193 (やったぁ!! ここだけやたらにがんばってるの……)
けみかえる (しゅごいしゅごーい!! 二窓でおかわりしちゃった……)
団子 智樹
「あ、…………」
追えるところまで追ってみるかな……
KP
承知いたしました。
それでは、あなたは縁側を降り、蝶を追いかけていくことになるでしょう。
森は沈黙していた。
頭上からわずかに降り注いでいた月の光すら、いつの間にか空に立ち込めてきた暗雲に阻まれたか、ついに息を潜めた。
周りの木や岩から輪郭線が失われ、形あるものは自分だけとなった。
空中を音もなく揺れる蝶は、そのまま島の西の方へと飛んでゆく。
気ままに飛んでいるだけの昆虫なのか、はたまた自分たちを導いている灯火なのか──
いつしか森を抜け、海食崖に辿り着いた。
闇夜の向こうに海は見当たらず、ただ潮騒だけが響いていた。
崖の下を照らしてみてもざらついた岸壁が数メートル照らせる程度で、手元のライトはひどく頼りない。
あなたが底知れぬ闇に戸惑っていると、目の前を白く小さな何かが横切る。
訳もなく追ってきたあの蝶が、気付かないうちにあなたの周りで踊っていたのだ。
何度か身体をくすぐってから、蝶はあなたのもとを離れ、崖を下りていく。
そちらの方を見てみると、幾分かなだらかで歩きやすい坂が続いているようだ。
団子 智樹
「ん、……あ、お、教えてくれたんですか……?」
呟きながらそちらへ向かう。
KP
承知いたしました。
海面が遠い。
これほどまでに高い崖だっただろうか。
滑り落ちないように一歩、また一歩と、足元を確かめながら下りた。
何も確かなものはなかった。
このままどんな海溝よりも深く、光の届かない場所へと下りてしまうのではないか……
そんな疑念がわいたころ、ちゃぷん、という軽い音とともに、靴の中に水が浸み込んできた。
目の前には小さな洞穴が空いていた。
潮が満ちてしまえば、誰も気づかないような洞穴だった。
蝶は確かにその中へと入っていった。
団子 智樹
「こんなところに……」
目を見開きつつ、更について行く。
KP
洞穴の中を照らしてみれば、すぐに奥まで見通せた。
流れ着いて重なった流木の向こうに、黒ずんだ大きな木箱が置いてある。
洞穴の壁に反響しているからか、自分の呼吸音がやけに煩かった。
木箱の蓋はわずかに開いている。木箱を開けることができそうです。
団子 智樹 開けて、みます。
KP では、箱を開けてみると、箱の底に一枚の紙切れが落ちているだけで、あかりの遺体らしいものは入っていなかった。
団子 智樹
「あれ……?」
急いで紙切れを拾い上げます
KP
紙切れを拾い上げてみると、そこにはわずかに震えながらも丁寧な字で、理解しがたい文言が綴られていた。
ここで、あなたはクトゥルフ神話TRPG世界における、《復活》の呪文を入手する。
(基本ルールブック pp.279-280 を参照)
更に、《目星》を振ることができます。
団子 智樹 CCB<=87 【目星】 (1D100<=87) > 57 > 成功
KP
では、拾い上げた紙切れの下を見ると、一枚の封筒が見つかる。
封が開けられておらず、まだ誰も読んでいないようだ。
封筒の表面にはたった一言
「この手紙は、洗骨のあとに読んでください」
と、丸みのある文字で書かれていた。
団子 智樹
「なんだこの、文言は、
ん、……あかりさん……?」
KP
手紙を開けて、読むことも可能です。
読まずに、ただ持っていくことも可能でしょう。
木箱と紙切れ、そして封筒以外のものはここにはみつけられません。
団子 智樹
僕は……そのまま持って帰るかな……
木箱はともかく……紙切れと封筒をそのまま持って帰ります
KP
承知いたしました。
あなたは紙切れと封筒を抱え、来た道をひたすらもどっていく。
耳元のざわめきは潮騒から草木の擦れ合う音へと変わった。
何度歩いても、依然として森の表情は知れない。
だんだんと強く吹いてくる風に流され、べたついた空気はどこかに行ってしまった。
ふと、自分の少し前から足音が聞こえる。
一人ではない。
茂みの向こうに目をこらせば、二人の男女が手を繋ぎ、連れたって歩いているのが見える。
団子 智樹 「え……」
KP
後姿を見るに、一人はおそらく伊崎陽介だ。
ひどくおぼつかない足取りだが、まるで散歩でもしているかのように楽しげである。
ただ、もう一人は、人間というには少々不十分で、あまりにも理解しがたい。
青白い灰と砂の塊のようなそれは、腕や脚、頭など、人の形こそしていたが、それ以上のものは何もなかった。
SAN 1/1D4
団子 智樹 CCB<=87 【SANチェック】 (1D100<=87) > 8 > スペシャル
system [ 団子 智樹 ] SAN : 87 → 86
193 スペシャル! とてもえらい…!
団子 智樹
「なん、なの、あれ……
……まさかあれがあかりさん、だなんてこと、は……」
KP
声をかけてみることもできそうです。
じっと見ているのであれば、彼らはずっとゆっくりと歩き続けていることでしょう。
団子 智樹
「い、………………伊崎さん!」
勇気を出して声を上げる
KP 声をかけると、陽介はゆっくりとこちらを振り向きながら
伊崎 陽介 「ああ、誰かな。今、声をかけてくれたのは」
KP
と、小さな声で呟き、ゆっくりとこちらを振り向くだろう。
だが、彼と目が合うことはなかった。
伊崎 陽介 「………」
団子 智樹
「えっ…………」
思わず後ずさる……?
KP
眼があったはずの場所には、森や洞穴よりも暗い二つの穴が空き、そこから顎の下までは赤黒い血が流れているのだった。
SAN 1/1D3
団子 智樹 CCB<=86 【SANチェック】 (1D100<=86) > 40 > 成功
system [ 団子 智樹 ] SAN : 86 → 85
伊崎 陽介
「森は暗くてね、手元や足元すらよく見えない。
君の姿もよく見えないんだ……」
「でも、見てくれ。
妻が還ってきたんだ」
「僕の手をひいて先を歩いてくれる。……だから、大丈夫なんだ」
KP そう言って、彼は誰もいない方に笑いかける。
団子 智樹 「あっ、ぼ、ぼく…………東幸平さんの、知人の、…………」
伊崎 陽介
「ああ……そうなのかい、彼の。
よく、来てくれたね」
団子 智樹
「は、はい、団子智樹、です、
……じゃなくて! あの……」
「ち、ちがいます。目が見えないのは、森が暗いからじゃない。
それに貴方の手を引いているのは、……」
伊崎 陽介
「……? そうかあ、だんご よもぎくん。
僕は伊崎陽介と云います」
「こちらは、伊崎あかり。
僕の奥さんなんだ」
KP すこしぎこちない、けれどはにかんだような表情で紹介するだろう。
団子 智樹
「……ぞ、存じて、おります。
僕は、僕たちは、陽介さん。貴方を探しにこの島までやって来たんですから」
KP では、そのように聞くと伊崎陽介は少し困ったような顔をするでしょう。
伊崎 陽介
「ああ、そうだったのか。
みんなには……迷惑をかけてしまったんだね」
「その……自分でも、なんというか……
人に……お天道様に顔向けできるようなことをしているつもりもなかった、から……」
「誰にも言わずに、飛び出してきてしまったんだ。
きっと、心配しただろうね……」
団子 智樹 「そ、そうですよ……。陽介さんは一体今までどこに……?」
伊崎 陽介
「いままで…? ……さあ。あかりが戻ってきてから、どれくらい経ったんだろう。まだ、ほんの少ししか経っていないような気もする」
「でも、いくらでも歩いて……どこまでもいける気がしてるんだ。
彼女が一緒だから」
「とはいっても、今は……こうやって島の中を散歩しているだけで、十分だと思える」
団子 智樹
「そ、それで気が済んだら……
そうしたら、これからどうなさるおつもりなんですか……」
伊崎 陽介
「……どうしようかな。
まだ、考えられてないよ。やりたいことが多すぎるんだ」
団子 智樹
「で、では、このまま、あかりさんのご両親や東さんたちには顔を見せずに
陽介さんと『彼女』とで……どこぞにて『生きて』いかれるつもりですか」
KP
その質問には、困ったような顔をするのみでしょう。
しばらく、押し黙ったままですが……やがて「そのつもりだ」と答えます。
伊崎 陽介 「僕は、妻と……ずっと、一緒にいるつもりだよ」
団子 智樹
「……で、でも……。陽介さん。どこで何を間違ったのかまでは分かりませんが……
貴方の手を引いている方は、あかりさんであってあかりさんじゃない……」
伊崎 陽介 「…………」
KP 伊崎は、説得しようとする貴方の方を困った表情で見つめ返そうとするでしょう。
KP
この後の展開、そして物語の結末は、あなたの行動によって大きく左右される。探索者は〔伊崎陽介を連れ帰るか〕〔復活の呪文を唱え、伊崎あかりの身体を消滅させるか〕を選択すること。
その他にしたいことがあれば、それをなさってもかまいません。
団子 智樹
「……きちんと、僕だけじゃなく、今ここに生きている人と話をするべきだと思います。
死者の語らいには、どうやったって僕たちは交われません」
伊崎 陽介 「……そう、かもしれないね」
団子 智樹
「まずは帰りましょう。
貴方がした行いをきちんと説明した上で、責任を持ってあかりさんを見送るべきです」
「この……呪文にある通りなら、もう洗骨はできないかもしれないから……
それに近いことをして……あかりさんの遺した手紙を読みましょう。……そして、呪文によって消滅させる」
伊崎 陽介
「……手紙…?」
「そんなもの、どこに……」
団子 智樹
「海食崖の洞穴にあった木箱に、『復活』の呪文と共に入っていました。
中身は誰も検めていません」
「『この手紙は、洗骨のあとに読んでください』と、おそらくあかりさんの文字で書かれています。
……この文言そのものが、あかりさんが何よりも洗骨を望んでいたという証拠でしょう……」
伊崎 陽介
「……そんなもの見つからなかった。
今となっては読むこともできないから、それが本物かどうかも分からない……」
「……これは、本当に……図々しい願い事だけれど、
よければ、読んで聞かせてくれないかい ……」
団子 智樹 「え、……でも、……」
伊崎 陽介 「……頼みます」
団子 智樹
「う、…………」
半べそで封を開ける。指が震えている。
KP ……封筒は、意外なほどにすんなりとその口を開けるだろう。
団子 智樹 音読なんて何年ぶりだろう、目を通します……
KP
承知いたしました。
それでは、あかりからの手紙を開示いたします。
KP
[あかりからの手紙]
お父さん お母さんへ
お久しぶりです。いかがお過ごしでしょうか。
死んだあとは、大好きな海の前に置いておいてほしい……という私のわがままのせいで、二度も悲しませることになって
ごめんなさい。でも、これが本当に最期のわがままです。
お母さん、頭から脚の指先まできれいに洗ってくださいね。
何でもゆっくりで丁寧なお母さんなら、骨になってしまった私でも、きっと美しくしてくれると思います。
お父さんは、まだ私の死を引きずっているのではないでしょうか。大好きなお酒もほどほどに、穏やかに過ごしてくださいね。けっして無理せず、できる限り漁師を続けてください。
お父さんが釣ってきた自慢の魚を食べられないのは、悲しいです。
そして、陽介さんへ
陽介さん、まだ泣いていますか。
泣いているとしたら、みんなから「らしくない」と言われそうな男泣きですか。
大丈夫ですよ。
あなたの自慢の元気な嫁は、こっちでも元気にやっています。多分。
こっちもそっちと変わりませんから、また一緒に、色んな所に行きましょうね。
結局行かずじまいだった北海道や台湾。こっちにも、ありますからね。
私はもうそこにはいませんが、あなたが気付いていないだけで、陽介さんを支えてくれる人はたくさんいます。
その人たちと一緒に、毎日を元気に過ごしてください。
これもまた、わがままでしょうか。
短い手紙になりましたが、書けば書くほど辛くなってくるので、元気な私でいられるうちにおしまいにしようと思います。
では、また。お供え物も忘れないでね。
伊崎 あかり
団子 智樹
「あか、りさん、……っう、……」
読みながら一頻りぽろぽろ泣いた後、ぐいと目を拭って、
「……読みます」
はきはきと、文字を読み上げる。
KP
では、あなたは震える喉を抑えてしっかりとした声で、あかりから陽介に宛てられた手紙を読むでしょう。
それを、陽介は静かに聞いて……最後の名前を聞くと、顔をあげます。
伊崎 陽介
「そうか、それが……あかりの手紙なんだね」
「……そうか」
KP と呟いたきり、押し黙ってしまうでしょう。
団子 智樹
これってあかりさんをこのまま連れ帰ったら
やっぱりご両親にSANcが発生してわーってなことになるかなぁ……
(同じルートを辿らない方がいいのかな……とも考えている)
KP
あかりさん……
試みても大丈夫です……とだけ……(同じルートでもいいんですよ…!
どうなるかわからないように一旦あちらを止め…?(?)
193
ルートとかエンディングとかでなく……
よもぎくんのやりたいようにやってもらうのが……いいかな
あるいはけみかえるさんのしたいように…?
団子 智樹
「…………」
「……僕は……いけないことをしてしまったかな……。
……どうしよう……。でも……」
「……か、隠さなくちゃ、…………隠さなくちゃ…………」
震える声で『復活』の呪文を唱える
KP
承知いたしました。
あなたはどのような意図だったのか……、震える声で静かに『復活』の呪文を唱え始めた。
ひとつひとつ、言葉を紡ぐごとに目の前の青白い砂の塊が崩れ始める。
陽介と繋いでいた手もなくなり、拠り所を失った陽介が倒れる。
伊崎 陽介 「……! あかり…!」
KP 陽介の手が彷徨って、空を切った。
伊崎 陽介 「……っ! 僕の手をひいてくれていたんだ。なあ、どこにいるんだ。あかり!」
団子 智樹
「……っ、ごめんなさい……ごめんなさい…………」
身を縮めている
KP
陽介の声がだんだんと大きくなり、言葉は失われ、叫び声へと変わる。
いよいよ風はごうごうと吹き荒れ、西の海の向こうにあかりの骨を奪い去ってゆく。
しかし、あなたはふと……目の前に現れた揺れる蝶の姿を見て……顔を上げた。
目も鼻も口もなかったが、完全にそれが消えてしまう寸前、わずかに笑った気がした。
草木が、鳥が、島が目覚める。
動き出した厚い雲の切れ間から、夏の暑い日差しが戻ってくる。
歩き始めて十数分と経たないうちに、あなたたちは洲鎌家へと辿り着いた。
あんなに長く険しかった道のりが嘘だったかのようだ。
陽介はすぐに本島の病院へと搬送されていった。
森や海食崖であったことを話しても、丈一郎や佳恵は何も言わなかった。
しばらくは二人とも口をつぐんでいたが、昼の船が出る直前になって
洲鎌丈一郎 「それじゃ、気をつけてな」
KP
と、丈一郎があなたの背に呟いた。それきりだった。
こんなことを思い出したのは、東から一枚の写真が届いたからだった。
島を出る前に撮った、港の近くの海岸の写真だ。
よく見ると、その遠く向こうの端に一人の女性が写っていた。
あまりにも遠くに映っていたので、それが誰なのかは分からなかったが、どこか、見覚えがあるような気がした。
何度か眺めているうちに、いつの間にか女性の姿は消え失せて、縹渺と広がる青い海が写ったただの風景写真になってしまった。
沖縄の病院に入院した伊崎陽介は、毎日を穏やかに過ごしているらしい。
見えるはずのない窓の外の、どこまでも透き通った海を眺めながら。
クトゥルフ神話TRPG
【オウヤサマ】
エンドAにて終了です。
お疲れさまでした。
団子 智樹
…………。
お疲れ様でした……。
KP お疲れさまでした……よもぎくん……
KP
[舞台背景と前日譚]
何十年も昔、沖縄の一部地域には「洗骨」という風習が存在していた。
崖(パンタ)や洞窟(ガマ)に遺体を置いてから一年後、親族で遺骨を一つひとつ洗ってから、一族の墓に納めるというものだ。
そうすることで初めて死者の魂(マブイ)が鎮められ、この世を離れてゆくのだという。
しかし、衛生面や法律上の問題のためか、この葬儀方法は消滅あるいは簡素化の方向へと向かっている。
民俗学者の仲松弥秀(なかまつやしゅう)氏や筒井功氏は、古代沖縄での「青」ひいては「オウ」を地名に含む島の多くが墓所であったことや、神や御嶽(琉球神道における聖域)の名にオウが含まれていることから、青色は「死」や「異界・他界」を表す色であったと考えた。
本作の舞台である架空の離島、奥屋島もそのうちの一つである。
この世とあの世の境界に位置する奥屋島は、洗骨によって鎮められた魂の出立の場所であり、海の向こうのニライカナイ(理想郷)へと続く足がかりなのかもしれない。
2020年8月8日。伊崎陽介の妻、あかりが亡くなった。
民俗学者であった彼女の強い希望により、遺体は故郷の奥屋島において洗骨されることになった。
あかりの両親である洲鎌丈一郎と佳恵もそれに同意し、陽介とともに島の西の端にある海食崖へと赴き、崖に空いた洞穴に遺体を納めた。一年後、洗骨の時にまた会おうとあかりに約束して、それきり誰も洞穴へは行かなかった。
ただ、愛する妻の死を受け入れられなかった陽介は、両親とはまったく異なる考えに至っていた。世界各地から収集したいわくつきの文献や骨董品を研究することで「死者を蘇らせる方法」を見つけ出そうとしたのである。
そして2021 年の夏の始まり。幸か不幸か、彼はついにクトゥルフ神話世界における[【復活】の呪文](基本ルールブック PP.279-280 を参照)を探し当てる。
あかりが亡くなってから1年が経とうとしていた。遺体はすでに風化しているだろうし、この呪文が本物なのかも分からない。けれど、それは彼を止める理由にはならなかった。ある日の真夜中、港に停泊していた古い漁船に乗って、彼は奥屋島へと漕ぎだした。誰もいない暗闇の中を通り抜けて、愛する妻のもとへと急いだ。波の音だけが響く洞穴の中で一心不乱に呪文を唱えた。もうすぐ還ってくる。愛する妻が還ってくるのだ。
しかし、彼がその姿を見ることは叶わなかった。呪文を唱え終えた時、彼はわずかな正気とともに両目を失っていたのである。古くからこの島に御坐す神の所業であった。祭祀の担い手であるユタ(沖縄の霊媒師・シャーマン)の家系が途絶え、森の奥の御嶽を手入れする者もいなくなって久しい奥屋島であったが、まだ神はそこにいた。そして、忌 むべき外界から持ち込んだ呪文によって魂の行方を乱した陽介への報いとして、果てのない暗闇を与えたのである。
還ってきた妻の手をとって、彼は今も夜の中を歩いている。
団子 智樹
うん……。ちょっとだけ疲れちゃった。
でも、陽介さんが穏やかに過ごせているのが分かったなら、それで……。
KP
はい。想定されているエンディングは3つあり……
陽介さんが帰ってきて、唯一そのまま穏やかに暮らすエンディング、ですね。
ゆっくりやすんで……よもぎくんも…中の人も……
団子 智樹
かえるちゃんはともかく……
僕はしばらく鬱々としてるかな……へへ、元気になったらまた遊んでください……。
KP
東 幸平(探索者の友人)]
さまざまな雑誌で記事を書いているフリーのライター。
着古したスーツに顎や頬の無精ひげと、身なりには気を遣わない男だが、誰よりも人情に厚い男である。
行方不明になった友人の話を聞きつけ、オカルトや民俗学に詳しそうな探索者に声をかける。
伊崎 陽介(行方不明になった男)
とある大学の助教授。専門は経済学。
仕事ぶりはいたって真面目で人望も厚い。
友人は多くないが、心を開いた相手、特に愛する妻にはぎこちない笑顔を見せる。
その真面目さと愛情のためか、ある呪文を入手してしまう。
|結婚して十年以上、子供はいない
伊崎 あかり(陽介の妻・故人)
陽介と同じ大学の助教授。専門は沖縄の民俗学。
天真爛漫で、どんなときでも笑顔をたやさない。
誰かと一緒に旅行に行くことと、花を育てることが趣味。
大学で出会った陽介と結婚して幸せな毎日を送っていたが、病により亡くなる。
洲鎌丈一郎・佳恵(あかりの両親)
すがま じょういちろう・よしえ
沖縄の離島で暮らす2人。
あかりと同様に明るい性格で、島に訪れた探索者たちを温かく迎え入れてくれる。
大学生の頃から陽介を知っており、自分たちの息子のように思っている。
KP
それはもちろん…!! お友達が遊びたそうにしている(?)ので……
げんきをだして……
KP
[成長判定可能技能]
歴史 2
目星 4
KP
生還報酬
・すべてのエンドにおいて、探索者は 1D6 の正気度を回復する。
団子 智樹 1d6 生還報酬 (1D6) > 5
system
[ 団子 智樹 ] SAN : 85 → 90
[ 団子 智樹 ] SAN : 90 → 85
団子 智樹 集計ありがとうございます……! ぶん……
KP もうSAN回復必要ないなあ……という場合には技能値に振っていただいて大丈夫です!
団子 智樹
2B100>75 【歴史】 (2B100>75) > 86,18 > 成功数1
1d10 (1D10) > 7
4B100>87 【目星】 (4B100>87) > 44,26,73,37 > 成功数0
歴史 75→82
隠れる 20→25
かな……こころもち的には……
お疲れ様でした。
???
うん……おつかれさまでした。
がんばったね、団子さん。
団子 智樹 わっ……!?!? ssmyくん…………
??? にこ…(笑顔みたいな顔
団子 智樹 に、にこ……(口だけもちあげてるかお
???
1d100<=62 (1D100<=62) > 4 > 成功
元気ない? なんか食べに行く?
しずかでゆっくりできる所あるよ(何も聞かずに食事につれてくね
団子 智樹
(きをつかわれている……!)
うん……うん…………(べしょ…………としながらねこぜぎみでついてくね……
KP
【復活の呪文を唱える】
3MPの消失と1d10のSAN減少。
団子 智樹 1d10 呪文SAN消費 (1D10) > 2
system
[ 団子 智樹 ] SAN : 85 → 83
[ 団子 智樹 ] MP : 16 → 13